こんにちは、スズケーです。
このブログのメールフォームから、こんなメールが届きました。
突然のメッセージ失礼致します。
私、電子書籍の出版プロデュースを行なっている株式会社○○××と申します。
貴サイトで「旅をしながら稼ぐ」を説明されているのを拝見し、ご連絡差し上げました。
記事のレベルが非常に高く、私自身もとても勉強になりました。では、本題に入らせて頂きます。
電子書籍としてビジネス本を出版してみませんか?
電子書籍は無料で出版できるにも関わらず、印税収入はもちろん、集客効果やブランディング効果など様々なメリットがあります。
ブログを運営されている方が電子書籍出版を並行して行えば、純粋に収益化を加速させるだけでなく記事内での訴求力向上も大幅に見込めます。我々が保有している電子書籍出版ノウハウを用いて、多方面からビジネス加速のお手伝いが出来れば良いなと思っております。
インターネットに転がっていない電子書籍に関する情報をシェアする場として、参加無料の出版セミナーを渋谷にて開催していますので、是非ご参加下さい!
開催日時の確認やお申し込みは下記のサイトからお願い致します。
こういうの見て
「私のブログって、そんなにレベル高いのかしら!?」って喜ぶ人もいるのかもしれませんが、
いやいや、このメール、どう見ても単なる定型文…
全然気持ちこもってないよね。
このメールを見て私がどう思ったか、
なんでお誘いを受けないのかってところを、少々説明したいと思います。
自費出版させたいだけ
ブログなんかを書いてる人は、多分きっと、本の出版なんかの声をかけられたら大体みんな喜んじゃうでしょう。
私だって、まともなそういうお誘いを受けたら嬉しいです。
たとえ収入にならなかったとしても、自分が書いたものが「本として形になる」というのはそれだけで嬉しいものですし。
ただ私、自分自身が広告デザイン業界にいますし、本や雑誌の出版に関わってきた事もあるので、本を出すってそんな簡単ではないし、
本気で「このブログを書いた人の本を出したい!」と思っているならば、こんな使い回しの定型文みたいなメールでコンタクトとってこないって重々承知しているわけです。
こんなメールもらってもちっとも嬉しくないし、
一般人のそういう気持を利用して自費出版させ、出版社だけがおいしい思いをする詐欺みたいなもんじゃんって思って、むしろ多少イラつきました。
この記事のタイトルは、便宜上「自費出版詐欺」ってしたけれど、
自費なんだから、もちろんちゃんと出版はさせてくれるんだろうし、
その会社が用意しているシステマチックな宣伝やそのフォローはしてくれると思います。
だから勿論、お金だけとって出版させない詐欺とかそういうのではないでしょう。
でも、自分で高いお金だして電子書籍を出して、
その費用が回収ができるかっていったら、多分なかなか難しいと思うんだ。
送られてきたメールは使い回しの定型文
届いたメッセージをよく読んでみると
「電子書籍としてビジネス本を出版してみませんか?」というお誘いではあるものの、
こちらのブログに関することは
貴サイトで「旅をしながら稼ぐ」を説明されているのを拝見し、ご連絡差し上げました。
記事のレベルが非常に高く、私自身もとても勉強になりました。
とだけしか書かれていません。
多分この記事の事だと思いますが…
これ、文章量も少ないし、そんなに難しい事を書いているわけでもありません。
もちろん自分としては、必要な事を要点をしぼって読みやすいようにまとめて書いていますが、
この記事だけを読んで「レベルが高い!ぜひ電子書籍としてビジネス本を出版してほしい!」って考える程の内容だとは思いません。
頂いたメールには、この記事の何がよかったのか、どこがどう勉強になったのかとか、そういうことが一切書かれておらず、そもそもこちらの記事を読んでくれたのかどうかすら疑わしいところです。
そもそもこのブログ、現状は「この人にビジネス書籍を出版してほしい」と思ってもらえる程、ビジネス関連の記事をたくさん投稿してるわけではないですし、この段階でネットビジネス関連の記事を持ち上げて褒めてもらっても、逆にうさん臭いだけ。
私の予想では、恐らく「旅をしながら稼ぐ」で検索をして、出てきた上位20位くらいまでのブログに同文のメールを送っているのではないかなぁと思います。
もちろん、そのブログの内容なんか全くチェックせずにね。
ちなみに今回メールを送ってきた会社は、以前「印税収入を得るために電子書籍を出そう」的な30万円以上する情報商材を販売していて、
「ほとんど自分で書く必要はない。実際には、WEB上から著作権に引っかからないようリライト、外注する。あなた自身でもスムーズに書けるようなノウハウも伝える」なんて内容だったようです。
電子出版だけでなく仮想通貨事業も行っていて、学生インターンを多く採用しているみたいです。学生インターンなら安く使えるからですね。
今回メールを送ってきたのも、学生インターンなのかも。
通常出版と自費出版
出版の形は大きくわけると二通り。
出版者さんが「あなたの作品を本にさせてください」といってくださる通常の出版形式と
作者が自費で出版を行う自費出版があります。
通常出版〜作者も出版社も利益を得る
通常、出版者さんが「この人のブログを本にしたい!」となるのは
「これなら売れる」とか「これをより多くの人に読んでもらいたい」と思った時です。
そういう場合はちゃんとこちらのブログを読み込んで、ブログの内容や、こちら個人の事なども理解・把握した上で
「あなたのブログをぜひ書籍化させて下さい」と連絡が来ます。
出版社として責任持っておすすめでき、そして売り上げが見込めるものでなければ声はかかりませんし、
出版社側は本を売る事で利益を得るため、宣伝もしっかり力を入れてくれます。
本が出来るまではもちろん、本が出来上がってからも出版社のお仕事は続きます。
もちろん、出版に関してこちらに費用がかかる事はほぼありません。
こういうのが通常の出版の流れです。
自費出版〜出版社だけが儲かる場合も
今回連絡が来たようなケースは、
「本を出せたらかっこいい」「本を出して認められたい」そういうブロガーの気持を利用して自費出版させ、その自費出版の費用で出版社が利益を得るものです。
自費出版費用で出版社側には利益が出るので、たとえ本が売れなくても出版社は問題なし。
だからそうたいして宣伝もしてくれませんし、最悪「出版社の仕事は本が出来るところまで」と思っているところもあるかもしれません。
売れなくて困るのは自費出版費用を払った作者だけです。
もちろん自費出版から運良くヒット作品が生まれる事だってありますが、やっぱりそういうのは稀なケースだと思います。
売れた場合は売れた場合で、出版社は売り上げの何パーセントかも持って行きますので、出版社はウハウハです。
電子書籍は無料でだせる
電子書籍は紙の本の出版に比べて、とってもお手頃に出来てしまいます。
数万円とかでも書籍化が可能。
やろうと思えば自力で出来ます。自力でやれば、無駄な費用はかかりません。
でもそういうのを知らないと、業者に上手に付け入られて、うまいことカモになってしまうのですよね。
今回来たメールは
電子書籍は無料で出版できるにも関わらず、印税収入はもちろん、集客効果やブランディング効果など様々なメリットがあります。
ブログを運営されている方が電子書籍出版を並行して行えば、純粋に収益化を加速させるだけでなく記事内での訴求力向上も大幅に見込めます。我々が保有している電子書籍出版ノウハウを用いて、多方面からビジネス加速のお手伝いが出来れば良いなと思っております。
とありました。
こちらのブログすらまともに読んでない感じでしたし、確実に自費出版を進めるお話でしょう。
通常出版だったら「無料セミナーやってるから来てね」ではなく
「一度出版に関するご説明をしたいので、お会いできませんでしょうか?」と
先方から出向いてきてくださいます。
「ネットビジネスで稼ぎたい」「インターネットで収入を得たい」と考えている人をターゲットに、電子書籍を出版すれば
- 収益化が加速する
- 訴求力が向上する
とほのめかして出版を意識させ、「我々が保有している電子書籍出版ノウハウ」の部分で、お金をとるのでしょうね。
多分、自費出版にかかるお金は20〜30万円程度、印税も先方に40〜70%くらいとられるのではないかと思います。
既に出来上がってるシステムやツールを使うだけでしょうから、出版社側はそうたいした負担にもならず、楽に稼げるいいビジネスなのでしょう。
おいしい話はそう簡単にはこない
そもそも電子書籍なんて、やろうと思えば誰でもだせるものだし、amazonを見てみれば0円のものがいっぱい並んでるのがわかるかと思います。
今時「電子書籍だした」くらいじゃハクはつかないし、
無名の、そしてさほど大きな結果もだしてない私なんかがビジネス書籍なんかだしたところで売れないでしょう。
この状況で「電子書籍だしたらカッコいいと思われるし、有名人と思われるし、印税も入るかもしれない!」とか思える程、私はおめでたくありません。
確かに私は、ネットビジネスでお金を稼ぎたいと思っているし、そのための方法があれば積極的にやっていきたいと思っているけれど、
電子書籍の自費出版費用として、この会社にお金払うくらいなら、そのお金を投資かなんかにぶち込むか、もっと自分自身にためになる・勉強になるものに使いますよ。
ほんのちょっと「儲かるかもしれない」と思ってよく調べもせずに何かを始めても失敗するだけです。
世の中そんなに甘くない。
おいしい話はそう簡単にやってはきません。
みなさんも、甘い言葉にひっかからないようにね。
お読みいただきありがとうございました!
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デザイナーとライターをしています。お仕事のご依頼やご相談もお気軽に。
こんにちは
スズケー様
はじめまして
××県××市の
○○と申します。
電子書籍出版の
お誘い通知がきて、
無料オンライン
セミナー受講後、
明日2020年6月29日までに、
情報商材代金398、800円
払うか、やめるか、
迷っていました!
こちら様の記事を
読ませて頂き
電子書籍出版を
やめることに
いたしました。
出版したって
売れなければ
意味ないですよね!
詐欺電子書籍出版
情報商材に騙されなくて
良かったです!
助かりました。
ありがとう
ございました。
らんふうさん
コメント中にお名前などが出ていたので、編集させていただきました。
電子書籍出版は実際させてくれるのでしょうから(だって出すの自費ですし…)、詐欺とは言わないですが
「電子書籍を出版して印税で利益を上げたい」と思っているのであれば、ちょっと厳しいと思います。
実際、無名の方の出した電子書籍って、自分自身でもあまり購入しないですよね…?
ノウハウ系の情報商材だって、購入した全員が同じような結果を必ず出せるわけではないですからね…
気になるようであれば、担当の方に、
実際に自分の書いたもののどこに魅力を感じるか?どこから書籍化したら需要があるかというのを確認してみるといいと思います。
そこで明確な回答をしてもらえるか、
出版にあたり、直すべき部分などのアドバイスをきちんと出してくれるかなど相手方の対応を見て、
信頼できそうだと思われれば、そこでようやく、
出版の検討をしてみるとよろしいのではないかと思います。