こんにちは、スズケーです。
先日、岡崎市美術博物館に行ってきました。
9月26日から11月8日まで、
「小宇宙の精華 インド宮廷絵画 ―畠中光享コレクション―」という展示がやっていて、
妹が誘ってくれたのでそれを見にいってきたのです。
思っていた以上に展示作品が多く、見応えたっぷりでした。
小宇宙の精華 インド宮廷絵画―畠中光享コレクション―
- 岡崎市美術博物館
- 9月26日(土)〜11月8日(日)※月曜休館
- 一般[高校生以上] 1000円(900円)、小中学生 500円(450円)
小宇宙の精華 インド宮廷絵画
「インド細密画」とは宮廷絵画であり、16世紀後期から19世紀前期にかけてムガール帝国の宮廷やインド中部から西北部の武人階級であるラージプトの藩主国の画工房で描かれた絵画です。インドには、「一枚の絵と観る人は一対一で向き合って対話するもの」という絵画観があります。それゆえ小さな画面に絵が描かれました。しかしインド細密画は小さな画面に細密に描かれるだけではなく、画面を通して豊かな世界が広がっています。描かれた美しさだけでなく、その奥にある内容や意味、心を読むといった絵を鑑賞する術は、音楽や詩歌と同じく王侯貴族の教養とされ、宮廷人の嫁入りにも持参される重要なものでした。
本展では、日本画家・インド美術研究者である畠中光享氏が約半世紀の歳月をかけて調査研究のために収集した「畠中コレクション」のインド細密画をご紹介します。「畠中コレクション」はインド細密画の全ての流派を網羅した、国内では唯一最大のコレクションです。
インド細密画の、小さな画面に広がる深くて豊穣な世界をお楽しみください。
私が見に行ったのは10月2日。
この日はインドの祝日(ガンディーの誕生日)ということで、入場料が無料でした。
この他にも、日本画家・インド美術研究者で、今回の展示作品のオーナーである畠中光享さんによる作品に関する講演会やインドの映画上映などの企画が予定されているようです。
作品も見応えあったし、できれば講演も聞きに行きたいなぁと思うのですが、なにぶん遠くて…
うちからだと電車とバスで片道2時間かかってしまうので、ちょっと諦めてます。
畠中光享さん
今回の展示作品のオーナーで、インドの細密画をコレクションされている畠中光享さんは、
日本画家・インド美術研究者で、ついでに言うと真宗大谷派僧侶の資格も持っているらしい。
実家がお寺で、元々は仏教研究のためにインドに行かれていたそうで、ご自身の作品にもインドの細密画の影響を受けているとか。
仏教美術・細密画・染色(更紗)などのインド文化に造詣が深いそうで、
インドの細密画や染色に関する本も出版されています。
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調べてみるとどうやら、
畠中光享さん自身の描かれた作品も、額装の際にインドの布を使ったりすることがあるようで、インドの美術や布が本当にお好きなんでしょうね。
インド細密画
インド細密画(ミニアチュール)は、その名の通り、モチーフを細部まで緻密に描いた絵画のこと。
今回の展示では、16世紀後半から19世紀前半にかけて、ムガール帝国やインド中部から北西部のラージプートという武人達の王国で描かれた細密画が展示されています。
王国の工房に所属する宮廷絵師がマハーラージャ(王)の保護の元に作成された
十数センチから30センチ以下の小作品が中心です。
ムガル王朝時代の細密画は、イスラム文化圏で発達したムガル絵画と、ヒンドゥー文化圏のラージプート絵画に大きく分けられます。
さらに地域によってムガール、地方ムガール、デカン、ラージャスターン、パハーリの5つに分類され、それぞれの地域ごとに異なったスタイル・特色があります。
今回の展示では、どの作品がどこのスタイルの細密画なのかがよくわかるように展示されていて、明らかに違う作品のスタイルや色使いなどを楽しみながら見ることができました。
作品は小さいものが多い上、とにかく細かく。
細密画が、紫外線に弱い鉱石など自然のもの由来の顔料を使っていることもあってか、
室内の照明がかなり暗く落としてあり、
その細かい作品をしっかり見ようとすると、もんのすごく目が疲れました…
小さい&暗いため、作品の本当に細部がわからないことも多く、
展示会の図録を確認して
「こんなところにもんのすごく小さく動物が描かれていた…」
と、ようやく気がつけるくらいのものもありました。
ものすごく細かく緻密に描かれているもの、
明らかに線が歪んでいるものやデッサンが狂っているのに気にせず描いていて大らかさを感じるもの、ミティラー画などに近い色使いがされているものなど、
スタイルや時代によって異なった作品があったのも面白かったし、
習作かな?という感じの、下絵のようなものも展示されていました。
私もデザインの仕事をしてるし、昔は絵を描いてたこともあったので、完成作品もいいんだけど、こういう習作を見るのが好き。
絵のモチーフはヒンドゥーの神々だったり、王侯貴族の生活だったりが中心で、
当時の人々の暮らしや信仰の様子を垣間みることができるのも興味深かったです。
絵は額装されているのですが、インドで額装してるのでしょうか?
ブロックプリントや刺繍の布が使われていて、それもかわいかった。
あと、絵を描くために使われていた道具の展示なんかもあり、
こんなもので描いているのか〜ととても面白かったです。
もんのすごくでっかくてゴツいからす口があって、これでどんな線がひけるんだろうとちょっと笑った。
岡崎市美術博物館
通称「マインドスケープ・ミュージアム」と呼ばれて親しまれている美術博物館だそうです。
白を基調に透明感のあるモダンな建築が目を引く外観がインスタ映えすると人気があるとか。
併設のレストラン「YOUR TABLE」も人気のようで、私達は事前に予約して行ったのですぐに入れましたが
お昼時には結構な行列ができていました。
行くならば、予約して行った方が良さそうです。
企画展に合わせた特別メニューなんかもあるようで、
今回はインド細密画の展示に合わせ、タンドーリチキンのランチがありました。
私はハンバーグ食べたけど。
「小宇宙の精華 インド宮廷絵画」、とても見応えあったし、
岡崎市美術博物館もなかなか素敵な場所だったし、ご飯もおいしかったしで、
とても良いお出かけになりました…
愛知近隣の方、インドに興味のある方、会期中に足を運んでみるといいと思います〜。
小宇宙の精華 インド宮廷絵画―畠中光享コレクション―
- 岡崎市美術博物館
- 9月26日(土)〜11月8日(日)※月曜休館
- 一般[高校生以上] 1000円(900円)、小中学生 500円(450円)
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