こんにちは、スズケーです。
もんのすごく遅くなってしまったのですが、
2020年11月〜3月にかけて受講していた、東京外国語大学オープンアカデミー ウルドゥー語講座(2020年度秋)の感想まとめを。
昨年末に半分くらい終えたところで中間感想をアップし、
私としては「5段階評価で1」という残念な評価をしました。

全15回を受講した後、感想はどうなったか…ですが…
「5段階評価で1.5」くらいでしょうかね…
正直「受講してよかった」と思える授業ではありませんでした。
私は一応「受講料払ってるんだからもったいない」と、全講座受講しましたが、
途中から受講をやめてしまった方もいましたしね…
昨年末に中間感想を書いた時に、その記事が結構たくさんの方に読まれまして、
中には東京外大からのアクセスもあり、おそらく内部の方にそこはかとなく講座の様子は伝わったようですし、
講座に対しての苦情を事務局に述べた他の受講生さんもいたようで、
年明け以降は、本のちょこっとだけマシになった部分もあったのですが、
でもやっぱり、残念な講座でした。
私が受けていたのはパキスタン人のアーミル・ハーン先生によるウルドゥー語講座初級の前期。
引き続き後期の講座もあったので、受講するかどうか迷いましたが、
前期を受講してみて、このまま続けてアーミル先生の講座を受講したところで得るものはないだろうなと思ったので、後期は受講しませんでした。
ちなみに、受講生は全部で13〜14人いたと思うのですが、
半分以上の方が最後の授業で「後期は受講しない」と言っていました。
では、2020年度秋開講の東京外国語大学オープンアカデミー ウルドゥー語講座の感想総まとめをば。
目次
東京外大のウルドゥー語講座(2020年度秋開講)を終えての感想

総合的には、かなり不満足な講座でした。
前半を終えての感想で書いた「講座のダメなところ」と重複する点もありますが、
私が講座を全受講し終えて受けた印象・気になる点をまとめます。
あくまでも、
「2020年度秋開講の東京外大ウルドゥー語講座 初級 講師:アーミル・ハーン」
の講座を受講しての、一受講生としての率直な感想です。
同時期に初中級の講座も開講されていたのでそちらはまた別の内容で、ものすごく良かった!という方もいるかもしれないし、
同じ初級を受けた方でも、もしかしたら「ネイティブ講師の講座を受講できてよかった!」と思ってる方もいるかもしれないですが、
私の感想はこんな感じ。
真っ先に思い浮かぶ受講しての感想はこれ。
- 授業や、配布資料の準備ができていない
- 行き当たりばったりの授業とカリキュラムで「この講座を受けて何が出来るようになるのか」がわからない
- 教え方が独特かつ下手
- 講座の開催時間がなかなか厳しい
私は、
自分自身が日本語教師養成講座を受講終了していること、
日本語を教えるボランティアをしていたこと、
現在も人に「教える」事をお仕事にしていること
などから、こういった講座やワークショップを受ける時は、
内容そのものだけでなく、
講師の話し方、説明方法、時間配分など「講師がどのようにして教えているか」も興味があって、
そういうこともメモしながら受講をしています。
この東京外大ウルドゥー語講座は、その「講師がどのようにして教えているか」の部分がとにかく残念でした…
授業や、配布資料の準備ができていない

これは中間感想でも書きましたが…
一番最低だと思ったことがこれ。
先生が授業の準備をちゃんとできていないことです。
- 講座で使用するgoogle classroomの使い方がわかっておらず、授業内にアシスタントスタッフと雑談する
- 授業で使うホワイトボードを持ってきておらず、授業中に数分席を外して探しにいく
- 授業中に何度も個人的なスカイプ通話のコールが来る
- 配布すると言っていたテキストや資料が配布されない
東京外大のウルドゥー語講座は有料講座です。受講者はお金を払って受講しています。
勿論先生も、お仕事としてお金をいただいてやっている授業でしょう。
それで「授業の基本的な準備ができていない」って、ちょっとおかしくない!?
仕事をちゃんとやってないってことじゃないですか。
仕事をまともに出来ないなら、授業を受け持たないで欲しい。
先生が授業の準備をちゃんとやっていない様子を見るたびに
「受講料返して欲しい…」と思いました。
最後のあたりの授業でも、一旦離席してホワイトボードとりに行ったりしてましたよ…
行き当たりばったりの授業とカリキュラムで「この講座を受けて何が出来るようになるのか」がわからない

事前に告知されていた講座の内容としては「基礎となる文法や簡単な会話を学ぶ、文字の書き方は原則として自習」だったはずなのですが、
結局、ウルドゥー語の文字のアルファベットに数コマ費やされ、
そのくせ全アルファベットではなく4〜5個のアルファベットしか教えず、
アルファベットが他の文字とくっつく時の文字の変化形についての紹介や練習はほぼないまま、単語を読む練習が始まり、
かと思えば文字は突然打ち切られて会話練習に入り、会話練習が続いたと思ったら最後でまた何故か文字練習に戻る…と言う、
超行き当たりばったりな授業でした。
改めて書くと本当にめちゃくちゃだな(笑)
全15回の、事前に告知されていた講座スケジュールと、実際に行われた講座内容を比較するとこんな感じ。
左側が事前告知されていた内容、右側が実際に行われた内容です。
予定されていた内容 | 実際に行われた内容 |
---|---|
ガイダンス、文字の基本 | 英語で自己紹介 教えられたのは「assalam alaikum」だけ |
挨拶表現 | アルファベットと発音の練習(37文字中の5文字のみ) |
自己紹介(1) | アルファベットと発音の練習(37文字中の前回の続き4文字のみ) 女性名詞・男性名詞の説明 |
自己紹介(2) | 女性名詞・男性名詞の説明、後置詞の説明 文法が日本語と同じ(前から後ろ)であることの説明 |
自己紹介(3) | 母音の発音だけを練習 |
相手のことを尋ねる、疑問詞を使って質問する(1) | アルファベット表を埋める宿題を出されていたが誰もやっていなかった(全アルファベットやってないし、文字の変化形の説明すら受けていないので出来ないに決まっている) 独立字・頭字・中字・尾字の説明(勿論一部の文字のみ) |
相手のことを尋ねる、疑問詞を使って質問する(2) | 自己紹介の仕方の文の紹介、実際に自己紹介させる(例文の中からいくつか選んでそのまま読み上げるだけ) 最後10分で疑問文の説明 |
相手のことを尋ねる、疑問詞を使って質問する(3) | 自己紹介の仕方 来週全員に自己紹介をしてもらうと言われる |
相手のことを尋ねる、疑問詞を使って質問する(4) | 自己紹介はやめて新しいセンテンスを教えると言われる 疑問詞(5W1Hのようなやつ)を使った質問文の説明 普通の言い方・丁寧な言い方の時の動詞の語尾の変化の説明 |
相手のことを尋ねる、疑問詞を使って質問する(5) | アルファベットの文字の説明や発音は37文字中9字しかやっておらず、独立字以外の形も全く教えられていないのに、いきなりウルドゥー語で書かれた質問文章を読む練習 |
これまでの復習 | 質問文の練習 普通の言い方・丁寧な言い方の時の代名詞の説明 現在形と未来系の文が入り交じっているが、それについての説明は一切なし |
質問に対して答える(1) | これまでにやった質問文に対する回答の練習 |
質問に対して答える(2) | 日常会話文の練習 |
質問に対して答える(3) | アルファベットの表の説明、文字の書き方の説明 |
総復習 | 全員にウルドゥー語を学ぶ上で何が難しいか質問(みんな英語で回答) 再び文字の説明 |
授業の時間配分もめちゃくちゃで、
1コマまるまる使ってアルファベット4〜5文字を繰り返し書かせたり発音させたりする授業があれば、
文法の説明を授業の残り時間10分から始めてそれでおしまいにしたり、
1コマで疑問詞(いわゆる5W1H)を全部教えて覚えろと言ったり、
しばらく会話文の練習をしていたと思ったら、先生が放置して作っていなかったテキストが完成したからとまた文字の練習に逆戻り…
いやー、
これを行き当たりばったりと言わずしてなんと言おう。
「全15回での授業の進め方」なんて、これっぽっちも考えていなくて、
先生のその時の気分で何となく進められているだけみたいな感じ…
講座スケジュールと実際のスケジュールが多少変わってしまうことは他の講座でもあるでしょうし、ある程度は仕方のないことだと重々承知しています。
でも、シラバスを完全無視に無視し、教える内容が尻切れとんぼの中途半端になったり、
突然全く教えられていないことをやれと言われたりするというのは、
そもそも授業の構成を考えていないのではないか?前回までの授業で自分が教えた内容の把握すら出来ていないのではないか?と感じてしまうのです。
受講生は、最後の方になっても
「آپ کس ہیں؟ (元気ですか)」「.میں ٹھیک ہوں(元気です)」
すら言えない・理解できない人が多かった。
だって先生、教えてないもんね。
1コマ1時間半、全15回の講座を受けて、受講生の多くが簡単な挨拶すらわからないというのは、さすがに教え方に問題があるのではないでしょうか。
教え方が独特かつ下手

講師であるアーミル・ハーン先生の授業の進め方が独特で、
個人的には、あんまり効率的な教え方ではないなと思いました。
一般的に、疑問文の練習をする時は、回答文とセットで練習することが多いのではないかと思うのですが、
先生は、まずひたすら疑問文だけを授業3コマ使って説明(説明と言うか、疑問文の例文を読み上げ、英語訳を言うだけで、丸暗記させる)。
その3コマの授業の次の授業で、いきなりこれまでの疑問文に対する回答文を練習させると言う、
非常に斬新な方法で教えてくれました。
その練習をさせるために先生が作ったテキストが
イラストの上に吹き出しがついているだけのもので、
「この絵を見て、彼がなんと言っているか考えましょう」と言われ、
そもそもどういう場面設定なのかも全くわからず、
何を言うのが正解なのかどころか、今なんの文の練習をしているのかもわからず、かなり戸惑いました。
もしかしたら、テキストや資料がもう少し作り込まれていたら、印象は違ったのかもしれないのですが、
テキストも未完成っぽく、授業中に修正したりしていることも多かったので…
また、例えば「私は仕事をしています」という日本語に対し、
親切心とか、より丁寧に教えようという気持ちからだと思うのですが、
ウルドゥー語での3〜4パターンの言い方、それも普通は滅多に使わないような言い回しまで含めて教えてくれるので、
そもそもウルドゥー語に慣れていない受講生は混乱することも多かったのでは、と…
私も初めて聞いた「普通は滅多に使わないような言い回し」を、うちのパキスタン人旦那に言ってみたら大笑いされ
「丁寧な言い方かもしれないけど、そんな誰も使っていない言い方覚えてどうするの?」
と言われました。
ある程度慣れている人が知識を増やすために別の言い回しを覚えるのはありだと思うのですが、
初学者にはもっとシンプルに教えた方がわかりやすいし覚えやすいのでは。
そして、こだわるところとこだわらないところの差が激しく、
受講生が通常文と丁寧文があまり上手く理解で来ていなくても比較的スルーなのに、
母音の発音がうまく出来てないとまた1コマ使って、
口の中の舌の位置は〜!とか、もんのすごく細かく説明が始まったりします。
「アルファベット1文字の正しい発音」とかをひたすらやらされたりしたのですが、
いやー、これ、どこで披露する機会があるのでしょう。
15回しかない文化講座でそこまで細かくやることなのか?といつも思いました。
ちょっと酷いなと思ったのは、例文を読み上げた受講生に対して
その発音を真似しながら「君の発音はロボットみたいだ!」と言ったこと。
ドン引きしました。
受講生はネイティブではないし、みんな初学者。発音がうまくないのは当然。
それに対して「お前の発音ロボットみたい」と言うのは、
先生は多分ちょっとコミカルにからかっただけのつもりだろうけど、
からかわれた方は「また間違った発音したらどうしよう」って思って、なかなか話せなくなってしまう、負のループに陥りやすいと思うのですよ。
語学講師が一番やってはいけないだろうな、と思うことを普通に言っちゃったので
私は衝撃を受けました。
アーミル先生は、少なくとも初学者に言語を教えるの、向いてないのでは?と思ったり。
その時だけは「ああ、やっとちゃんとした語学講座っぽくなった…」と感動しました。
ごくごく当たり前の内容なのにね…
講座の開催時間がなかなか厳しい

後期の講座を続けて受講しなかった理由の一つがこれ。
講座の受講時間が結構ヘビーなこと。
平日の19時半〜21時なのですが、
我が家の場合、夕食時間とかぶりやすいのですよね。
いつもなら旦那が帰ってきた後ゆっくりお風呂に入り、それからご飯…なのですが、
そうしていると19時半に間に合わない。
なので旦那には悪いのですが、旦那が帰宅する前に先に私がサクッとお風呂に入り、
マッハで夕食の準備をしてマッハで食べ、マッハでお皿を洗ってオンライン授業にログイン…と言う感じで
毎回かなり慌ただしく準備をしていました。
もう30分遅ければもう少しゆとりはあるんですけどね〜。
平日の日中の講座とかもあるといいなぁと思うのですが。
満足度がとても低い講座

講座に対して思ったことは、ざっとこんな感じでしょうか。
「微妙な授業だった」というのをわざわざブログとしてまとめるのが億劫で、大分放置してしまったためもうだいぶ前のことだし、
予定していたよりも完結にまとめてしまいましたが、
はっきり言えば「値段の割に満足度がとても低い、というかほぼ満足できない講座」でした。
オンライン講座が始めてだからとかそういう問題ではなく、
授業の準備ができてなかったり、カリキュラムや教え方がめちゃくちゃだったりと言う、
「教える側の意識の低さ・初学者との相性の悪さ」が問題だったと思います。
いやもうほんと、受講料返して欲しいくらいだよ…
この講座より、本で独学してる方が初学者さんはわかりやすかったのではないかな、と思う。
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毎回授業後に、簡単に授業の感想をtwitterでツイートしていたので、
興味のある方はそちらを見ていただくと、授業の様子がもう少し具体的に細かくわかると思います。
以下でウルドゥー語講座に関する全ツイートをまとめています。
授業としてはかなーり不満でしたが、
講座を受講したことで、同じ講座を受講している方からtwitterやブログを通してメッセージいただいて、色々やりとりできたのが唯一の良いところでした。
授業内容とは全く関係ないことですけど(汗)
そんなわけで「東京外大のウルドゥーネイティブの先生に講座が受けられる」と期待して受けたウルドゥー語のオンライン講座は、
とっても残念な感じで終わりました。
人にお勧めするかと言われたら、お勧めしないですっ!
初学者さんだったら全力でとめる。
他の講座がどうだったかはわかりませんが、
受講の際は、
「語学の専門である東京外大のオープンアカデミーだからといって、
内容がしっかりしているとは限らない」
ということも、頭の隅に入れておくと良いかもしれませんね。
ちなみに現在は、2021年夏開講の講座の受講生を募集していますが、
ウルドゥー語講座は講座内容・講師ともガラッと内容が変わっています。
今度は日本人の講師。
講座内容も丁寧になっているし、これならちゃんと教えてもらえそう!と、ちょっと気になっています。
(受講時間は相変わらずなので、そこだけネックですが…)
どうしようかすぃら…
その後結局受講しました。
日本人講師によるウルドゥー語講座を受講しての感想はこちら!

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