こんにちは、スズケーです。
もうすぐ2019年も終わりですね。
今回の年末年始の休暇はそんなに長くはないとはいえ、会社勤めをしている方にとっては貴重なまとまったお休みです。
有給休暇などとくっつけて、海外旅行に行く方なんかもいるでしょう。
我が家は今年、ゴールデンウィークと有給休暇をひっかけてパキスタン・フンザに里帰りしてきたので、年末年始の休暇は特に予定もなく、家でゆっくり…となりそうです。
長くないお休みとはいえ、この年末年始に1週間〜10日間程でフンザに行きたい!という方もいるようで、それに関連してポツポツお問い合わせを頂いたりしています。
冬のフンザってどんな感じ?と気になる方もいるようですので、ご紹介しようと思います。
メールフォームにも記載していますが、
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冬のフンザの生活
冬のフンザの天気・気候
冬のフンザはどんな感じかと言うと…
やっぱり寒い!ひたすら寒いです…!
お天気は夏に比べ、曇り空が続くことも多いです。
もちろん、曇っていると山も見えません。
見えても、白い山と白い空で、境目がはっきりわからなかったり…
私が初めてフンザに行ったのは、やはり年末年始の休みの時で、カリマバードに4泊したのですが、ずーっと曇りでした。
結婚してフンザに1年住んでいた時も、冬の間はかなりの頻度で曇り空。
たまに晴れると空気もカラッとクリアで、山も綺麗に見えるのですけど…
私が住んでいる時は、フンザで雪が降ったのは3日程。
しかも粉雪がパラパラ待った程度で、薄ら積もった雪も、その日のうちに溶けてしまう程度でした。
旦那もフンザではそんなにいっぱい雪は降らないと言っていたし、
フンザは寒いけれど雪はそんなに積もらず、雪を見るならフンザよりもマリーなどのほうがいいんだな…と思っていましたが、
昨年のフンザは20年ぶり以上だという記録的な量の降雪があり、豪雪の冬となりましました。
12月末頃からほぼ連日雪が降り、冬の間、フンザはずっと雪に埋もれていました。
今年も雪が降り始めるのが早く、ゴジャールでは11月頃から積雪があったようなので、
この冬もまた、雪深いものとなりそうです。
本来冬の間は雨も降らず、土砂崩れなどは少ないはずなのですが、雪が降れば当然土砂崩れなども発生しやすくなります。
また、雪で道が凍結し、車はスピードを出せませんし、事故も起こりやすくなります。
この冬にパキスタン北部を旅行される場合は、スケジュールには十分余裕を持っておくことをお勧めします。
家の中も密閉率が低いためか外とさほど気温が変わらず、朝起きたらトイレの排水口の水が凍っていたことも。もちろん、室内のトイレです。
家の中ではキッチンや、かまどがある部屋など、やっぱり火を焚いているところが一番暖かいので、必然的にみんなそこに集まります。
そういう部屋以外は室内でもとにかく寒いので、外でも部屋でもずっとジャケットを着て生活していました。
私はわりと、寒さには強い方なのですが、そんな私が日常的にガンガンとカイロを使いました。
カイロとか湯たんぽとかは、冬のフンザでは本当に重宝します。
お土産に渡してもとっても喜ばれます。
不便な生活
とにかく冬は寒いし、観光業に携わっている人達は閑散期になるので、
家族や親戚がラワルピンディーやカラチなど、フンザ以外の場所に住んでいる場合は、冬の間フンザを離れて町中で過ごす人達もいます。
その場合は家畜の世話を人に頼んだりもしますが、売ってしまう方も多いので、冬前は家畜を安く購入するチャンスです。
冬をフンザで過ごす場合は、自分達だけでなく、家畜のための備蓄も大事。
中国との国境(フンジュラーブ峠)も閉まるので、流通もストップし、入ってくる物資もちょっと少なめになります。
野菜とかは根菜などの長期保存が出来る物が中心になり、葉もの野菜になかなかお目にかかれなくなります。
フンザは電気を氷河から溶け出す水の、水力発電でまかなっているのですが、冬の間はその水に量が減り、発電量が減るため、電気の供給が乏しくなります。
私が住んでいた時は、3日に1度くらいしか電気がきませんでした。
昨年はさらに電気事情が悪かったようです。
みんなスマホの充電なんかにもかなり苦労をしていました。
最近はみんな、LEDのランタンや置き型懐中電灯が出回っていますが、それまでは夜間に停電になればロウソクかガスランタンを使っていました。
1〜2日のことなら「ムードあるね〜!」でいいんですけど、毎日だと暗いし不便。
私はあんまり暇なので、ロウソクの消えるまでの時間をキッチリ計ったり、一度溶けたロウソクを集めてリサイクルして使うなど色々トライしていました。
水道管も凍って水が出なくなっちゃうので、水は水路に汲みにいき、大きなタンクに貯めて使っていました。
1月半ばから蛇口から水が出なくなり、3月末に水が出たときはもんのすごく感動して大騒ぎしました。
蛇口から水が出るって、当たり前って思ってたけど、場所によっては当たり前のことではないんだなってことを体験。
洗濯物は干していると凍ります。
室内でも凍っちゃうし、凍らなかったとしても乾かないので、
ストーブやかまどで薪を焚いて空気の温まっている部屋で干さないといけません。
それでも乾くまでにかなり時間がかかるので、洗濯するのが本当にストレスでした。
夏場は2時間くらいでパリッと乾くんですけどねぇ…
冬のフンザ旅行
フンザの旅行シーズンはやはり春〜秋にかけてとなり、12月〜2月は、フンザを訪れる国内外の観光客は一気に減ります。
観光客が少ないので、お土産物屋さんや観光客向けのレストランやホテル、ゲストハウスは閉めているところも。
開けてたって、そもそもフンザに旅行者がいないので何にもなりませんもんね。
バザールを歩いてる地元の人もとっても少なめ。
お天気が悪いと山も見えない、店もあいてない、人も少ない、で、冬のフンザに観光に行っても、あんまりやることがありません。
友達とどこかでチャイを飲みながらお喋りする、それくらいです。
もちろん冬のフンザもそれはそれで趣があるのですが、曇りが続くと山が見えない可能性も高く、弾丸短期旅行で行くにはちょっと物足りない感じがするのではないかと。
運良く快晴の日に巡り合えると、白い山がそれはそれは綺麗なのですが…
ただ、今年も雪は多そうなので「雪で真っ白な山の中の村の景色を見たい!」とかなら良いのではないかと思います。
私は年末年始に初めてフンザに来て「なんか思ってたのと違った…」となり、夏にリベンジしてとっても感動しました。
フンザ初めてとかなら山は見えた方がいい。
お店やホテル、レストラン
お高めなホテルは、お客さんがいないながらも一応どこもあいています。
とにかく他にゲストがいないので、破格のお値段で宿泊できたりします。
せっかくなので、ちょっと豪勢に、お部屋にバスタブのついてるようなホテルに泊まってもいいのではないかと。
最近はお安めのホテル・ゲストハウスでも、ストーブや電気毛布を貸し出ししてくれるところも出てきました。
あ、もちろん電気毛布は停電してると意味ないですけどね!
ホテルの質は昔の比べ全体的に上がっているので、旅行者として数泊する程度ならば、冬でも大分滞在しやすくなったと思います。
バスタブにお湯を目一杯はってゆっくり温まりました。フィルターはしてあるけれどフンザの水なので、お湯は濁ってますが、そんなのノープロブレム。
ローカルのレストランやチャイ屋は開いていて、暇な男性陣らが集まって話をしたり、カードゲームや双六みたいなのを楽しんでいます。
旅行者向けのレストランやカフェは閉まっているところも多いです。
お土産物屋さんは、大きめのお店だけあいています。
移動や観光
前述しましたが、本来冬の間は雨も降らず、土砂崩れなどは少ないはずなのですが、雪が降れば当然土砂崩れなども発生しやすくなります。
雪で道が凍結するので、車はスピードを出せませんし、スリップなどで事故も起こりやすくなります。
雪の多い冬にパキスタン北部を旅行される場合は、スケジュールには十分余裕を持っておいたほうが安全です。
長距離バスなどは、寒いフンザからラワルピンディーやカラチに向かう地元の人達が結構いるので、意外に混み合います。
バスのチケットは早めに確保しておいた方がいいかもしれません。
積雪量によっては、車が入っていけなくなるところもあり、観光に行ける場所にも多少制限が出ますが、
ゴジャール日帰り観光とかは普通に楽しめますよ!
観光用の車やタクシーのチャーターは、ガソリンの値段なんかがあるので、シーズンオフでもあんまり安くなりません。
フンザを満喫するなら春〜秋がおすすめ
冬のフンザ、ザックリとですが紹介いたしました。
たっぷりと雪をかぶった真っ白な山は本当に美しいし、寒い中で焚き火したり、みんなでくっついてチャイを飲んで温まるのも楽しいのですが、
やっぱりお天気や寒さの問題が、ね…
1週間〜10日間くらいのお休みでフンザに行く、と言うならば、
やっぱり春、夏、秋のいずれかがいいのではないかな、と私は思います。
それぞれの季節の特徴については、簡単にですがこちらで紹介しています。
それでも年末年始にフンザに行くぞ!と決めた方は
とにかく防寒対策をしっかりして、冬のフンザを満喫してきてくださいませっ!
人が少なく、静かなフンザで暖かいチャイを飲みながら過ごす…なんて言うのもいいものです。
旅程には余裕を持つのをお忘れなく。
そして、カイロを持っていくのもお忘れなく。
せっかくのフンザ旅行です。お天気がいいといいですね!
お読みいただきありがとうございました!
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治安、旅行ガイド、両替やATM、フンザへの行き方など、ブログ内のパキスタン旅行や滞在に関する必要情報・便利情報をまとめた目次(サイトマップ)です。
デザイナーとライターをしています。お仕事のご依頼やご相談もお気軽に。
初めてのフンザを楽しみに、こちらで情報仕入れさせてもらってます。
10月は秋とは思いますが、気温を検索すると東京の私には想像できない寒さ?!
大量ホカロンは持参予定ですが、一体どんな衣類を用意したら良いのやら。ご教示頂けるとありがたいです。
まるさん
その年によって冷え込み方が違うのと、
寒さの感じ方は人によっても違うので、
あくまでも私の場合と思っていただきたいのですが…
私は、10月〜11月頭ですと
・インナー(ヒートテック的なもの)
・少し厚手のシャルワールカミーズ(民族衣装)
・ウールの大判ショール
のみで、夕方とかはカーディガンを羽織っていました。
お天気がいい日の日中はそれなりに暖かいですが、
天気が悪い日や日が落ちてからはちょっと冷えます。
私は名古屋に住んでますが、
フンザの10月だと、名古屋の11月くらいって思っています。
軽く上着羽織ってるだけの人と、少し厚手のジャケットを羽織ってる人が混在している時期って感じでしょうか。
この写真がちょうど10月下旬の写真です。
日中、私はコットンの民族衣装+ショールだけ、
左右にいる男性は一人はシャツ+セーター、一人は民族衣装+レザージャケットです。
なんとなくイメージできました!
ありがとうございます。
標高が高いようなので、少々ビビってました。ブログのご忠告通り、日焼けには万全の準備をしていきたいと思います!
VISAも無料になったはずだったんですが、
いざ申請したら、まだシステム変わってないようで無料ではなかったです。
楽しんできます!
まるさん
ラワルピンディー〜フンザの移動を陸路でする場合、
どうしても夜間に移動することが多くなるかと思いますが、もしかするとその際が一番冷えるのでは?と思います。
車内に持ち込む荷物に、ショールや簡単に着脱できる上着を持っておくと良いと思いますよ!
友人は、ユニクロのめっちゃ小さくなる薄手のダウンみたいなの持って行ってました。
無事?帰国しました。
日中かなり暑かったのはビックリでした。
パキスタンNorth areaはとても良い場所でした。ATMキャッシングチャレンジは、システムダウンとか?札がなくなったとか?地元の人も引き出せずな場所など、そんなこともあるのねと色々楽しみました。食事も美味しかった。フンジャラーフ峠も行けました。チラースの岩絵も、沈む前に出来るだけ見たかったのですが、カラチの事件の影響で対岸に渡れず、ちょっと残念でしたが、また行きたいなと思います。ありがとうございました。
まるさん
おかえりなさいませ。
ご旅行楽しまれたようで何よりです。
また行けると良いですね〜!