パキスタンあれこれ

パキスタンと国際女性デー ”Behan Meri, Marzi uski Apni”

パキスタンと国際女性デー "Behan Meri, Marzi uski Apni"

こんにちは、スズケーです。

3月8日は国際女性デーでした!

数年前からパキスタンでも毎年この日に、
「Aurat March(女性の行進)」と言う名で、各地でイベントやら集会やらが開かれるようになっています。

Aurat Marchは、パキスタンの複数の女性の権利関連の団体が集まって起こした活動のようで、
「女性は一人の人間であり、男達の名誉のための所有物ではない」
パキスタンにおけるあまりにも一方的な家父長制社会を批判し、女性の権利や平等などを訴えています。

2020年のAurat Marchの様子はこんな感じ。
SNSでも「#AuratMarch2020」のタグで様子を見ることが出来ます。

Aurat Marchに関するパキスタン人の意見は、
もんのすごく賛否両論、バッサリです。

女性たちが権利を主張することや、女性たちに自由と責任を与えることに否定的な人もまだまだたくさんいます。

でもこうやって、

  • 女性たちが自ら大きく声をあげることが出来るようになった
  • 女性の権利をうったえる活動が注目されるようになった

ということは、パキスタンにとっては大きな変化です。

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パキスタンの女性の人生と責任

パキスタンでは父親の意見を絶対とする家父長制度が今も広く残っています。

家父長制度とは、父系の家族制度において、家長が絶対的な家長権によって家族員を支配・統率する家族形態のこと。
こういう制度がカッチリ残っている場合、
誰かが何かをしようと思った場合には必ず、自分の家の家長(父親や長男)にお伺いをたて、許可を得なければなりません。

今の日本では「そんなの古い」と一蹴されてしまうようなシステムですが、
日本でも明治時代に施行された民法では
人はすべて家に属し、家の統率者である戸主に従わなくてはならないと定められていましたし、
日本で「家族は男性がまとめるもの、家族の責任は家長の男性が負うもの」という考えが改められてきたのはまだ最近のこと、と言ってもいいのではないかと思います。

今年のAurat Marchでは、この家父長制度と女性の権利に関して自分の意見を語った
パキスタン人男性の動画が大きく注目を集めていました。

Behan Meri, Marzi uski Apni

注目を浴びていたのは
「Behan Meri, Marzi uski Apni(私の妹、選択は彼女のもの)」
と書かれたプラカードを持ってAurat Marchに参加した男性です。

私には妹がいる、娘がいる。母が、妻がいる。
しかし彼女達の選択は彼女自身のもので、彼女達の人生に私が口を出す権利はない。
彼女達自身の人生だからです。

プラカードの言葉に込めた意味を語る男性。

それに対してレポーターが、
「結婚前の女性でも、彼女達が望めば自由にしていいということですか?
私達が住んでいるのはイスラム教の国ですよ?
彼女達に、何の制限も与えるべきではないと?
私達は彼らの兄、夫で、(女性を管理するのは)我々の責務です。
女性たちの制限をなくし、全て自由にさせたら、ヨーロッパのように家族は崩壊するでしょう。
私は自分の妹にヒジャブをつけろと言いますよ。
これは私が、それが正しいと思っているからです。
あなたは女性たちにヒジャーブを脱ぎ捨て、ふしだらな服装をしろというのですか?」
と次々に突っ込みます。

 

このレポーターさん、私が見るような話題になるニュースではよく見かけるんですが
毎回ちょっと、質問内容が極端すぎると言うか、
極論を振りかざして批判を煽りがちで、あんまり好きではありません。

この男性は、ヒジャーブを脱げとは一言も言っていないし、
ヨーロッパの文化が正しくパキスタンは間違っているということも言ってはいない。

レポーターの極論過ぎる、ちょっとした挑発とも受け取れる質問に対しても
落ち着いて答える男性。

ザックリまとめると彼が言っているのはこういうことです。

私達男性は、彼女達に制限を与える権利は持っていない。
女性を管理するのは男性の責務であるという考えは古いもの。
昨今は、男も女もとても自由で、
男女それぞれに与えられた責務も平等にある。
その責務をどうするかということは、それぞれが自分で決めることが出来る。

女性に対して、ヒジャブをつけろというのも、
それはあなたの正義であって、彼女の正義ではない。

ヒジャブをつけるな、ジーンズをはくな…
こういったことを本人ではなく周囲が決めることは間違っている。
一人の女性は、自分の意志と選択をもつべきだ。

男性は、自分たちに全ての力があると思うべきではない。
男性が女性より上であると思うべきではない。

こういった考えを変えていくには、
まずは、自分たちの家の中から、家族の中から声をあげていくべきだ。

古いしきたりを捨てよう
新しい時代が来た。女性たちも外に出よう。

そして男性は理解すべきだ。
女性がどう生きていくか、それらの責務や決定権は我々男性にあるのではなく
彼女達自身にあるということを。

 

彼が言っているのはごくごくシンプルで、
ヨーロッパの文化が正しいとか、パキスタンのやり方が間違っているとか、そういうことではなく、
「女性を一人の人間として認めよう」ということです。

こういうシンプルなことを、訴えないといけないというのが
パキスタンの現状でもあります。

レポーターですら、変に煽るしね。

「男性に委ねる」ことを良しとするのもまた選択

パキスタンの全ての女性が、
男性優位・男性主体であるパキスタンの今の状態に不満を持っているわけではありません。
現状がベストと思っている女性も多数います。

これに関しては、以前、フンザの女性について紹介した時にもチラッと書きました。

フンザの女性 教育、仕事、生活の自由と責任
フンザの女性 教育、仕事、生活の自由と責任フンザのイスマイリー派の女性たちについて。教育レベルは高く、働く女性も多いと言われていますが、パキスタンの他のエリアの女性と比べて、本当に自由なのかどうか。...

 

自由や、自分の意志での選択権を手に入れれば、それに伴う責任も伴ってくる。
自分で考え、判断するために、自分も積極的に学んで賢くならなければいけない。

そういうことは面倒だからと、難しいことは全て男性に任せて、
自分は言われたことだけ・家の中のことだけを黙々としていればいい生活を快適だと思う人だっているわけです。

先ほどの男性も恐らく、こういうこと・こういう人自体を否定はしていない。
ただ「どういう生き方を良しとするか、その選択をする権利は女性にもあるのだ」ということを言っている。

インタビューしていたレポーターさんは、あの男性のこういう意図をちゃんと理解してたのかな?ってちょっと気になります。

 

また、私としては
Aurat Marchに参加した女性たちが「自由には責任が伴う」ということを、ちゃんと理解しているのかな?って言うのも気になります。

外に自由にでるようになった女性も増えたけれど、
そういう人達は比較的裕福層が多く、
彼女達は自分は意識していないでしょうけれど、実質的に父親や夫の経済力に依存している場合が多々あります。

「私達にも権利を!自由を!」と叫びながら、
何かあったら男性が面倒を見てくれるって思ってるなら、それはあまりにも勘違い甚だしいけど。
そこら辺わかっているのかな、と。

パキスタンで働く女性

Shazia BhattiShazia Bhatti
Videographer based in Multan, Pakistan.
画像引用元:https://www.afpbb.com/articles/-/3114256

勿論、自分で覚悟と責任を持って働いて、自分の人生を切り開いているパキスタンの女性もいます。

過去にニュースで見て、素晴らしいなと思ったパキスタンの女性たち。

パキスタンのこういう女性は本当に尊敬します。

私は、自分で仕事をして、自分のやることに責任を持って、旦那に頼らずとも生きていける。
私にとってそれが簡単にできるのは
私が「それが普通」の日本で育ち、日本で生活してきたから。
パキスタンに行ったとしても、私は日本人で外国人なので、やっぱり最初からパキスタン人女性とは「違う」ので、
ある意味「大体のことは一人で出来て当たり前」なわけです。

でも、先ほど紹介したニュースの女性たちは違う。

パキスタンと言う、女性の行動に制限がある国で、
特別豊かな家に育ったわけではないのに、
自分から働くことを選んだり、家族を自分で養う責務が急にのしかかってきたり。

「今のパキスタンでは当たり前ではないこと」を自分の力で切り開いて生きている。
素晴らしいなぁと思います。

もし私がパキスタンに生まれ育っていたとして、
同じ状況になって、私は果たして、彼女達のように強く生きていくことが出来たかどうか。

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パキスタンという国がどうあるべきかとか、
外国人の私がどうこう言えるものではないけれど、
「変わってほしい」「変わるべき」と声をあげる国民がいるのならば
少なくとも、この先のためにみんなで考えるべきことはたくさんあるんでしょう。

多分パキスタンは今、丁度色々なものが大きく変わっていく時代。
今後どうなっていくのか、ちょびっとだけ関わりつつ、
その変化をよく見て、私自身も、人のあり方・国のあり方を考えていきたいなと思います。

パキスタンの女性  

お読みいただきありがとうございました!
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スズケー
スズケー
フンザ出身のパキスタン人と国際結婚しています。 デザイナーとライターとアーティスト、時々通訳をしつつ、 投資もやってます。 お金稼いでパキスタンと日本とインドと、好きに行ったり来たりしたい。
 
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