こんにちは、スズケーです。
久しぶりにオートリキシャに乗りました。
パキスタンやインドの街中で、庶民の足になってる三輪タクシー。アレです。
え、じゃあインドかパキスタンに行ってきたの?と思うかもしれませんが、
いえいえ違います。
オートリキシャは、岐阜県で乗ってまいりました!
今回は私がオートリキシャに乗ることが出来た
「谷汲山 参道 Tuktuk Project」をご紹介いたします。
目次
オートリキシャ
まず、オートリキシャって何?という方に説明をいたしますと…
パキスタンやインドなど、南アジアで使われている、3輪のタクシー、それがオートリキシャです。
南アジアでは「オートリキシャ(場合によっては単に”オート”とか”リキシャ”とだけ呼ばれることも)」と呼ばれていますが、
タイをはじめとする東南アジアでは「トゥクトゥク」と呼ばれています。
南アジアのオートリキシャと東南アジアのトゥクトゥク、どちらも3輪タクシーの事を指しますが、
オートリキシャとトゥクトゥクではサイズ感が異なり、オートリキシャの方が小さめです。
オートリキシャは基本的には、
前のドライバーシートに1名(運転手)、後部座席に3名乗車することが出来ます。
パキスタンやインドなんかだと、無理無理にもっとたくさんの人が乗ってることもありますが。
パキスタンのその他の乗り物についてはこちらで紹介しています。
日本でのオートリキシャ
日本にはオートリキシャってあるの?売ってるの?と思った方もいるかと思いますが…
日本にも、オートリキシャ=三輪自動車の取り扱い販売店、何店舗かあるんですよ〜。
有名どころをいくつか紹介すると、こんな感じ。
インドやパキスタンから直輸入したオートリキシャを販売する、兵庫県西宮市にあるお店。カスタマイズの自由度も高く、カラーオーダーは大きく4か所の色分けを指定できる。
ナマステ・インディアなどのイベントにも出店している。
東京都足立区にあるお店。
安全性を考慮し、部品を輸入し配線類組み立てを日本で行って販売するなど、整備もばっちり。
関東周辺のオートリキシャのオーナーさん達が、メンテナンスがてらお店に集合して交流している様子がよくSNSにアップされていたりする。
インドのバジャージというメーカーのオートリキシャとほぼ同じサイズ感だそう。
電気で駆動しガスやCO2を排出しない、最新技術により転倒リスクを大幅に下げるなど、高い安全性を備えた環境に優しい三輪自動車。
南アジアのオートリキシャでなく、東南アジアのトゥクトゥク取扱店ならば、もっといっぱいあるようです。
関西にはトゥクトゥクのレンタカー屋さんもあるとか。
トゥクトゥクの方がどうかはわかりませんが、
オートリキシャの場合、車検も車庫証明も不要で、普通免許のみで乗れちゃうんだそうです。勿論高速道路も走行可能。
お値段は80万円くらいから。
オートリキシャやトゥクトゥク、私が思っているよりは、日本のあちこちを走っているみたいですね〜。
谷汲山 参道 Tuktuk Project
さてさてそんなオートリキシャ、私は今回、
岐阜県揖斐郡にあるお寺、谷汲山華厳寺の参道で乗ってまいりました!
きっかけはInstagram。
何かでたまたま「谷汲山 参道 Tuktuk Project(@sando_tuktuk)」なるアカウントを発見。
覗いてみたら、岐阜県のお寺の参道で、オートリキシャの無料試乗が出来るプロジェクトをやっておられると言うではありませんか!
ということで、早速出かけたのでした。
お天気の良い日曜日・祝祭日に谷汲山華厳寺の参道周辺を行ったり来たりしているので、声をかければ無料で試乗できる(場合によっては運行お休みのこともあり)。
インスタグラムで活動の様子が確認可能。
谷汲山華厳寺の参道を走るオートリキシャ(トゥクトゥク)
華厳寺に到着し、「はて、リキシャはどこに…?」と参道を歩いていたら
早速正面からオートリキシャが走ってくるではありませんか…!
お寺の参道の美しい緑の下を走るオートリキシャ。
いやぁ、思った以上に不思議な風情があります。
イマドキの若者言葉で言うと「エモい」とかそんなんかしら…
どうも地元の警備のお仕事をしている方かなんかを乗せておられた模様。
丁度降車されたので、駆け寄ってお声をかけて乗せていただきました。
リキシャのカラーは赤と白。
リキシャが活動している華厳寺参道の付近にあった、
今はもう廃線となってしまった旧谷汲駅を走っていた名鉄電車を模したデザインになっています。
車内はつり革がついていたり、バスの降車お知らせボタンがついていたりとなかなか楽しい作り。
車体はパキスタン製だそうですが、日本で車検を通さなくてもOKなサイズに少々小さくしてあるのだそうです。
言われてみれば、パキスタンやインドのリキシャーには、乗客の座席の後部に30cmほどのスペースがあり、そこに荷物を突っ込んだりすることが出来るのですが、
華厳寺参道オートリキシャにはそのスペースがなく、座席の後ろピッタリに壁があります。
パキスタン製の車体ということで、完全に「オートリキシャ」なのですが、
プロジェクト名は「谷汲山 参道 Tuktuk Project」。
「リキシャ」は日本だと通りが悪いため、より通じやすい「トゥクトゥク」という名前を採用したのだとか。
確かに、華厳寺の参道到着後、駐車場の方に「オートリキシャってどこら辺にいますか?」って聞いたら、はて?という顔をされ、
「三輪のタクシーみたいな…」と続けたら「ああ、トゥクトゥクね!」と言われました。
インド好きからすると、断然「オートリキシャ」という響きの方が馴染みがあるのですが、
どうやら日本では「アジアの三輪自動車=トゥクトゥク」みたいな感じらしい。
中学校の先生が、トゥクトゥクドライバーに
谷汲山 参道 Tuktuk Projectを行っているのは、谷汲山の中学校で英語の先生をされていた男性。
なんでオートリキシャを運転しているのですか?と聞いたら、
昔、英語の授業で生徒達に「What is your dream?」と質問をしていたら、逆に生徒から先生の夢は何かと聞かれ、ノリで「Tuktuk driver」と答えたことがあるのだと。
そして教員を退職後、なにか地元・谷汲のために行えることはないかと考えた時に、なんとなくその時のことを思い出し、元々バイクなどが好きだったこともあり、
本当にトゥクトゥクドライバーになってみるか!と、
このプロジェクトを始めたんだそうです。
しゅごい。
そんなの絶対嬉しいわぁ。
このオートリキシャ、やはり日本人からしてみると、パーツの取り付け方などが甘いそうで、
元々ご自分がバイクが好きで、色々いじっていたこともあり、
オートリキシャの内部もいろいろ自分で修繕・カスタマイズしながら走らせているとのこと。
この日はたまたま参道にいるお客様も少なかったそうで、ちょっと長めに乗せていただきました。
日本の道を走っているので、当然道は綺麗なはずなのですが、揺れ方がやっぱりオートリキシャ(笑)。
いやはやとっても懐かしい、心地いい、楽しい。
地元に愛されるオートリキシャ
リキシャに乗って参道を走っていると、華厳寺にお参りにこられた方や地元の方が手を振ってくれます。
乗ってる私達もニコニコ、参道を歩いていてオートリキシャを見かける人もニコニコ。
これはいい…
谷汲山 参道 Tuktuk Projectを頑張っておられる先生のお人柄もあるのでしょうが、
このプロジェクトがしっかり地元に根付いて愛されている様子が伝わってきてよかったです。
私達は5月下旬に行ったので、オートリキシャは青々とした緑のトンネルの下を走っていましたが、
この木々は、春には桜のトンネルに、秋には紅葉のトンネルになるのだそう。
日本の四季を背景に走るオートリキシャ…そんなの絶対見たい…!
夏には夜に、「トゥクトゥクで蛍見学ツアー」もやるんですってよ。
これももちろん無料。
素晴らしすぎるでしょう…夏にも来たい…
谷汲をリキシャで案内していただいたあと、最後に「どこかで食事をして帰りたい」と相談したら、参道にあるお食事処「松屋」さんに連れていって下さいました。
こちらも先生の元教え子のお家だそうで、おそばと田楽をいただきました。
おかみさんも気さくで楽しい方でしたし、田楽の味噌がめっちゃ美味しかった…
今回はもうとにかく「オートリキシャに乗りたいっ!!!!」というただそれだけで谷汲へやって来たので、周辺の事をほぼ調べずに行ってしまったのですが…
参道の雰囲気がなんともノスタルジーな良い雰囲気だったので、
帰宅後、googleマップを参考にしつつ色々調べてみたら、
華厳寺は日本遺産に登録されている立派なお寺だし、
近所には温泉もあるし、参道には有名なおいしいういろう屋さんもあるしで、のんびーり散策するのもなかなか楽しそうな感じ。
1回行けば満足するかな、と思ってたけど、
また違う季節に、今度はもう少しゆっくり谷汲を訪れてみたいな、と思いました。
もちろんまた、オートリキシャにも乗りたいし。
谷汲山 参道 Tuktuk Projectさん、どうもありがとうございました…!
名古屋に住むパキスタン人の友人らが「これどこにあるの!?」とみんな興味津々で聞いてきました。
やっぱり気になるよね(笑)
お読みいただきありがとうございました!
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