こんにちは、スズケーです。
非常にどうでもいい情報ですが、私はパシュトゥン人が大好きです。
フンザにも仲良しのパシュトゥン人がいっぱいいます。
なんでこんなにパシュトゥン人が好きなのか…
パシュトゥン人は、なんというか、昔の侍とかに通ずるところがあって、
武士道好きな私的にはつぼなんですよね!
というわけで、パシュトゥン人のご紹介を。
パシュトゥン人

パシュトゥン人は、アフガニスタンやパキスタン北西部のカイバル・パクトゥンクワ州に居住する民族で、インド・ヨーロッパ語族イラン語派のパシュトー語を話します。
パキスタン人口の11%程を占めると言われています。
パキスタンではペシャワールがパシュトゥン人の伝統的な主要都市。
カイバル・パクトゥンクワ州だけでなく、バロチスタンの北部にもパシュトゥン人が住んでいます。
「パターン」と呼ばれることもありますが、これはイギリスを中心とする西洋人からの他称で、パシュトゥーンの複数形「パシュターナ」がなまったものと言われています。
イラン系の民族で、少しヨーロッパよりの顔立ちをしている人も多くいて、髪の毛や瞳の色も真っ黒と言うよりは茶色っぽい人が多いです。
中にはほぼ金髪に近い髪の毛の人や、ブルー、グルーンなどの瞳の人も。
パシュトゥーンワリと呼ばれる独自の部族習慣や規律が根強く残っていて、パシュトゥンとしての誇りを重んずる男性が多いのが特徴です。
日本でも有名なインドの映画スター、シャー・ルク・カーン(shah rukh khan)もパシュトゥンです。
シャー・ルク・カーン自身はインドのデリーで生まれていますが、彼のお父さんは独立分離前のパキスタン出身。現在もペシャワールのキサハニ・バザールに親類が住んでいます。

パシュトゥーンワリ=任侠道
パシュトゥンの人達が大事にしている部族間の掟がパシュトゥーンワリ。
イスラム法(シャリーア)とはまた別のものです。
具体的にどんなものがあるのかまでは詳しく知りませんが、
「名誉」を全ての根底として、正義、武勇、独立心、女性隔離、復讐、客人歓待、弱者の救済などに関する掟があるようです。
私は旅行者で外国人なので、中でも「メヘマン・ナワーズ」と呼ばれる”客人歓待”でパシュトゥーンワリを実感することが多いのですが、
ペシャワールにいると「自分たちはパシュトゥンだから」という理由で、本当に驚く程親切にしてくださる方が多いです。
1つ質問すれば、10くらい親切にしてくれる。
しかも本当に一切見返りを求めない。
私がパキスタンで受けた親切No.1はラワルピンディーで起きた出来事なのですが、小さな親切の起きた回数で言えば、ペシャワールが一番多いです。
なんというかパシュトゥーンワリは、
“仁義を重んじ、困っていたり苦しんでいたりする人を見ると放っておけず、彼らを助けるために体を張る”という任侠に通ずるものがあり、
昔から武士道とか任侠道とかが大好きな私的には、とっても心揺さぶります。

パキスタンの人って、パシュトゥン人だけでなく、自分の民族や出身地が大好きな人が多く、みんなそれぞれに自分の属するものにプライドを持っていますが、
プライドが高すぎて他のエリア・民族を軽視することも結構多い。
例えばラホールを中心とするパンジャーブの人がパシュトゥン人を「野蛮・学がない」と見下したり、
カラチの人がインドがルーツの人を「ムハージル」と呼んで余所者扱いしたり、
フンザのイスマイリーの人が「他の地域のムスリム達は女を差別して、遅れてる」と言ったり。
だけどパシュトゥンの人達が、他の地域・民族を見下すような発言をするのはほとんど聞いたことがありません。ほとんどどころか、全く聞いたことないかも。
そういうとこもイカしてて好き。
パシュトゥン人の好きなところ
私がパシュトゥン人を好きな一番の理由は、先程述べた「パシュトゥンワリが任侠道と通じるところがある」ところなのですが、
他にもいくつか理由があります。
自分たちの文化が大好き
彼らは自分たちがパシュトゥンであることに誇りを持っていて、その文化をとても大事にしています。
私は普通に会話まで出来る言語は日本語とウルドゥー語だけなのですが、
挨拶とかちょっとしたフレーズは、フンザのブリシャスキー語、パンジャーブのパンジャービー語、そしてカイバル・パクトゥンクワのパシュトゥー語も覚えています。
どのエリアでも、地元の言葉で挨拶したりすると喜ばれますが、
中でも、もんのすごく喜んでテンションが上がり、ビビるくらいのおもてなしをしてくれるのがパシュトゥン人。
自分たちの文化が大好きで、それを外国人が知ってるのが嬉しいんだな〜って言うのがめっちゃ伝わって来て微笑ましい。

ゆったりしたパシュトゥー語
パシュトゥー語はウルドゥー語とかよりも、ちょっとゆったりめの口調で話す方が多い気がします。
ゆったり・ぼんやりした感じの響きと口調が好き。
カタコトでいいのでもっとパシュトゥー語覚えたい。
ヒゲとシャルワールカミーズ率が高い
私は制服とか民族衣装とかが大好きなんですが、
ペシャワールは他の地域よりもさらにシャルワールカミーズ着用率が高くていいです。
あと、渋いヒゲメンズ・ヒゲ親父が多く、ビジュアル的にもイカしています。
「めっちゃ怖そうなんだけどこのひげの人…」みたいなおじさんが笑ったりするとたまりません。
ご飯がおいしい
パンジャーブ州に比べてスパイス控えめのシンプルな料理が多く、
スパイシーすぎないのでヒーヒー言わずにおいしく頂けます。
以前連れていっていただいた、ナマックマンディにあるハビービーと言うレストランのバーベキューと、サダルの道ばたでおじいさんが炊飯器に入れて売ってるプラオが大好物です。
あと「カワ」と呼ばれる甘いグリーンティーを飲む文化もあり、私はチャイよりカワが好きなのでそれも嬉しい。

フンザのパシュトゥン人
私が結婚し、1年程住んでいたフンザにも、パシュトゥン人はたくさん住んでいます。
パシュトゥンの人達は「技術職」的な仕事をしてることが多く、
フンザでも靴直し職人・大工・床屋・ドライバーなどとして仕事をしているパシュトゥン人がたくさんいます。
ちょっとですが、フンザにいるパシュトゥンの人達の写真を。

スタッフは全てパシュトゥン人

すごいイケメンだったんだが、アフガニスタンにジハードに行き亡くなったそう

この人が一番丁寧にしっかり直してくれる

いつも遠くから挨拶してくれた

そんなに持てない(笑)
あとはこの、ヒゲメンズを紹介しただけの記事にも、パシュトゥンの人々の写真をアップしています。

こんな本も。
ちょっと見てみたい。
パキスタン人の間で、なにかと軽んじられがちのパシュトゥン人ですが、
打ち解けたらこんなに親切な人達はいないと思うし、とっても頼りになる人々だと思います。
彼らが多く住むペシャワールと言う街も、ラホールやラワルピンディーとはまた違ったとっても魅力的な場所なので、
パキスタンに旅行で訪れた方は、お時間があればぜひぜひ足を伸ばしてみてくださいませ。
お読みいただきありがとうございました!
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ペシャワールに多くいる人たちはパシェトン人だったんだ。今更で恥ずかしいけど。顔つきが違うなーとしか認識してなかったよ。良い記事をありがとう。 ひろ
ひろさん
パシュトゥン人だけでなく、日本人っぽい薄めの顔のハザラ人とかもいるけどねー。
スズケーさん、
ギルギットから飛べたので浮いた時間でパシャワールに1泊して来ました。旧市街に宿泊しましたが、想像どおりの魅力的な街ですね。お茶の誘いも幾度となくあり大変でした。
HIROさん
旧市街で少し道を外れると、ハヴェーリー(昔の貴族のお家)なんかも結構あって、趣がありますよね。
雰囲気のある大好きな街です。
ご飯もおいしいですしねっ!
スズケーさん
ペシャワールのストリートフードいいですね。マトンカライやマトンプラオはさすがにおいしかったです。
HIROさん
ペシャワールでは、バーベキュー系のご飯もおいしいですよ。
パシュトゥン語だと、ありがとう、は何て言うんでしようか? 近場に、本場トルコの、と書いてはあるけどパキスタン人がやってるケバブ屋があって、ぺシャワールの人達なんです。もしかしたらシュークリアよりウケがいいかと思いまして…
あほう鳥さん
簡単な語彙のみですが、こちらで音声つきで紹介されてますよ!
https://www.17-minute-world-languages.com/jp/%E3%83%91%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%88%E3%83%BC%E8%AA%9E/
楽しいサイトに出会えました!マナナ!
あほう鳥さん
ご活用くださいませ!
ただこれ、パキスタンのじゃなくて、アフガニスタンのパシュトゥー語だそうです。
言い回しが違うそうで、パキスタン人には通じないこともあるかも。