こんにちは、スズケーです。
「京都写真美術館 ギャラリー・ジャパネスク」というギャラリーで、パキスタンに関する写真展が開催していたので見てまいりました。
重信正嗣さんという方の写真展「PakTora」です。
京都での開催だし、見に行くつもりではなかったのですが、
パキスタン人旦那に、パキスタンのデコトラの写真展があるよと教えたところ
と…
さすが趣味で大型免許をとるほどトラック好きな男。
名古屋から京都は車で2時間。
そんなに遠くもないし、
京都なら私もいくつか行きたい神社仏閣があるし、
そんなに見たいなら…と、最終日の日曜日に京都へと足を運んだのでした。
パキスタンのデコレーショントラック
パキスタンの乗り物、
カラフルにデコレーションされているものも多くってかわいいんですよね〜!!
私もデコトラを見かけるとついつい写真撮っちゃうし、
デコトラの工房?工場?みたいなところも見学に行きました。
(この時デジカメのSDカードを入れ替え忘れてて、ほとんど写真を撮れなかったのですが…)
完成系になったトラックも勿論素敵ですが、
まだ途中だなぁって言うトラックをドライバーが大事に掃除してる様子なんかも、
これから飾ってくの楽しみだよね、って思ったりして、
趣があって良いです。
こちらがカメラを持っているのに気がつくと、
俺とトラックを一緒に撮ってくれ!ってお願いされたりする。
それくらい、トラックドライバーは自分の乗っているトラックが大好きです。
もちろんパキスタン人だけでなく、デコトラに見せられた外国人も多く…
インターネット上にはデコトラ関連のサイトや動画が結構あるし、
デコトラについてまとめた洋書なんかも出ています。
自分の持ちトラックではなく、オーナーのトラックを運転しているだけですが。
重信正嗣 写真展「PakTora」
サラリーマン写真家・重信正嗣さん
重信正嗣さんは、会社員をする傍ら、旅で「出会い」を撮る写真家さんなんだそうです。
2014年にパキスタン旅行に行って以来、パキスタンのデコトラとそれにまつわる人々の写真を撮っているそう。
重信正嗣さん SNS
今回の写真展は、重信正嗣さんが2018年4月と2019年11月にパキスタンを訪れた際に、
デコトラ工房に足を運び、デコトラを造る制作過程を記録したという写真を中心に展示されていました。
丁度会場で、他の方と、現地の日本語ガイドさんを自分で手配して案内してもらったというお話をされていましたが、
会社員として有給休暇を使って旅行し、その合間に撮影されているようで、
2週間のお休みの中で集中してデコトラ工房を撮って回られた集大成がこの写真展なのか〜と、感慨深く思ったり。
重信正嗣さんの写真展は昨年も開催情報を目にしたのですが、
その時の写真展のタイトルは「PakTora(パクトラ)」ではなく「PakiTora(パキトラ)」でした。
まぁ、日本人が「パキスタンのトラック」を省略すると、「PakiTora(パキトラ)」になるよね…
日本人バックパッカーの間でも、おそらく、言いやすいからという理由で省略して「パキ」って言ってる人も多いし、
多分何の悪気もなく、響きもいいし覚えやすいなと思って「PakiTora(パキトラ)」という名前の写真展にしたのだろうなと思うのですが、
「パキ」って、パキスタン人や南アジア系の移民に対する蔑称なんですよね。
このことを知らない方も多いですが、実はあんまりよろしい表現ではないのです。
なので、昨年この写真展を知った時、タイトルの「PakiTora(パキトラ)」を見て、
「すごい名前つけちゃったな…」と思っていたのですが、
今年の写真展では「PakTora(パクトラ)」に名前が改められていました
(パキスタン人がパキスタンを省略して言う時は「PAK(パーク)」という単語を使います)。
昨年の写真展の際に、パキスタン大使館から訂正要請が来たんだそうです。
会場では写真集も売っているのですが、私もこの写真集、持っていまして。
ただしタイトルが「PakiTora」のやつ。
これは30部しか刷ってなかったそうなので、今となってはむしろ貴重だとか(笑)
こちらの写真集は、オンラインで購入できます。
デコトラの写真がいっぱい
会場はさすが京都と言いますが、ほんのり和の雰囲気。
もっと普通の…という言い方は良くないかもしれないですが、どこにでもある感じのギャラリーなのかなと思っていたので、
雰囲気の良さにしびれました。
格子窓や木材で品良く主張しすぎずまとまったシンプルな和の空間に、
パキスタンのデコトラの写真がいっぱい…!
思ってたよりも写真サイズも大きくて見応えがありました。
旅人によるインドやパキスタンの写真展みたいなのは結構あると思うし、
過去にいくつかそんな感じのを見たことはあるけれど、
デコトラに焦点を絞ったというのが面白かったです。
一言でデコトラと言っても、
それにデコトラそのもの、そのパーツ、それを作る人、運転する人、乗る人など、
色んな視点や被写体があるわけで、
シンプルなテーマにも関わらず、バラエティ豊かで飽きのこない見応えのある写真展になっていたなぁという感想。
重信正嗣さんも在廊していましたが、
わりと入れ替わり立ち替わり人が訪れていて、質問にも個別に丁寧に対応をされていました(ただ、私達が訪れた時は、ものすんごい大きな声でずーーーっと重信さんに話しかけている来場者さんがいて、もうちょっと声のボリューム落としてほしいぜと少々思いつつ鑑賞。こういう場所でどのように鑑賞するかは人によって違うし、どんな人と鉢合わせるかは運なのでまぁ仕方がないけど)。
作家さんに直接作品について質問したりお話が聞けたりするのは良いよね。
壁にかけられた大判サイズの写真以外にも、ポートフォリオも置いてあって、自由に見ることができるようになっていました。
ポートフォリオも含めると、かなりの数の作品があったのでは。
ポートフォリオの中には、展示されている写真をモノクロにしたものなども挟まれていましたが、
私自身、モノクロ写真があんまり好きではないというのもあり、モノクロ写真はさっと見るだけで終わってしまいました。
これらの国のモノクロ写真を見ると、
せっかくあんなに力強く鮮やかな色に溢れた国の写真から、色を奪ってしまうのはやっぱり勿体ないな、と思うのですよね。
まぁ完全に単なる私の好みなのですが。
トラックが好きすぎて日本でもトラックが運転したいと、
今年、日本で大型の免許を取得したばかりのうちのパキスタン人旦那も大喜び(パキスタンでは元々持ってた)。
普段、あんまりこういう展示系のイベントをじっくり見る人ではないのですが
今回はさすがにあちこち行ったり来たりしながら写真を見たり、
自分のスマホでも写真展の様子を撮影したりしていました。
写真を見ながらこのトラックはどうとか、これはあの場所だとか言ってて楽しめた模様。
※会場内、写真撮影OKでした!
いつか、名古屋でも開催を
名古屋から朝一で京都に来て、伏見稲荷周辺を数時間歩き回った後でギャラリーに到着したこともあり、少々お腹も減っていて、
40分くらいで会場を後にしましたが(作品展数的には十分じっくり見れる時間は滞在しましたが)、
近場での開催であったなら、もう一度静かな時に再鑑賞したかったな〜と思います。
私はデザインの仕事をしてるので(DTPもWEBもどっちもやる)、
同じ写真でも、紙や印刷会社や、同じ印刷会社でも印刷時期によって色がちがうな…というのを見るのも結構好きで、
手持ちの写真集と、色を比較しながらじっくり見たりもしたいし。
PakToraの写真展のメインビジュアルに使われている写真も、
同じ写真なのに、
写真集と昨年の写真展の案内DM葉書、今年の案内DM葉書で全く色や明度が異なり、
写真家さんが目指している本当の色はどれだろう…?と考えていたのですが、
会場でパネルになった写真を見て「なるほどこれか!」と思ったりしました。
京都まで見に行けてよかったけれど、そのうち名古屋でも開催すると、嬉しいな。
パキスタンのデコトラ好きな方は、こちらの本もお勧めなので、是非どうぞ!
お読みいただきありがとうございました!
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