旅行・滞在情報

ターコイズの水 地滑りで生まれたフンザのアタバード湖

フンザのアタバード湖

こんにちは、スズケーです。

道が整備された事により、
観光地としてパキスタン人の国内旅行者の間で一躍有名となったフンザ。

パキスタン フンザ
フンザってどんな場所?桃源郷と呼ばれるパキスタンの観光地パキスタンの観光地・フンザの基本情報。風の谷のナウシカのモデルでは?とか、桃源郷とも言われています。旅行前の豆知識にもなる地理や四季などの風土、歴史、宗教や言語、食を始めとする文化についてなど、フンザの簡単な紹介。...

基本的にはハイキングやトレッキングをしたり、
美しい景色を楽しみのんびりする場所ですが、
最近はロッククライミングやラフティング、レンタルバイクでのツーリングなど、
観光客が楽しむためのアクティビティも増えてきました。

その代表的なスポットのひとつがアタバード(アッタバード)湖(Attabad Lake)。
全長22㎞、深さ100mの長く大きな湖です。

不思議なターコイズ色の水を湛えた湖は
構えたカメラのシャッターを切るのを忘れてしまうほど美しくフォトジェニックで、
フンザの「SNS映え」するスポットの一つです。

 

アタバード湖の誕生

消えた村、生まれた湖

アタバード湖は、2010年に誕生しました。

2010年1月4日午後12時過ぎ

ギルギット・バルティスタンのフンザで、大規模な地滑り災害が発生しました。
カリマバードから北へ、車で30〜40分ほど走った辺りです。

その地滑りにより泥流が発生、
下流に位置するサラトという村では19名が泥流に巻き込まれ死亡しました。

大量の崩壊土砂により、フンザを流れるインダス川の支流・フンザ川が堰き止められ、巨大天然のダム湖が形成されました。

その後、融氷水の流入によりダム湖の水位が上昇。
徐々に周囲の村々が水没し、最終的には6つの村と187戸が家や土地を放棄して避難することになりました。
現在も場所によっては、湖に沈んだ建物を見る事ができます。

この一連の災害によって生まれたのがアタバード湖です。

今は美しい湖の名前となっているアタバードは、
元々、最初に地滑りが起きた一帯の村の名前でした。

 

この写真はアタバードより上流側にある、シシュカットと言う村のジャマットカーナー。
今も湖に沈んでいます。

スズケー
スズケー
ジャマットカーナーというのは、フンザのイスマイリー派のムスリム達の集会所兼礼拝所のことです。アザーンを流さないのでミナレットはありません。
また、イスマイリーの人以外は入る事ができません。

被災者と、その後の影響

うちの旦那の弟の奥さんが、地滑りの被害を受けた村の出身。
そのため、旦那の親戚には被災者がたくさんいます。

村ごと家や土地を失った人々は、カリマバードの隣村・アルティットなどで1年以上テント生活をしていました。

本当のところはどうだったのか知りませんが、政府から保障が受けられていないと言って、被災者男性陣がよく抗議をしていました。

被災者キャンプアルティットの被災者キャンプ
画像引用元:http://archive.boston.com/bigpicture/2010/06/landslide_lake_in_pakistan.html

湖ができた当初は、夏場のフンザ川の増水で湖が決壊し、フンザ川のさらに下流の村々に洪水の被害が及ぶのではないかと懸念されていましたが、
フンザ川の水量がピークに達する7〜8月前に、決壊洪水を避けるための開削水路の工事が完了したことにより、二次災害が起きる事なく現在に至ります。

 

この地滑りは、中国国境からフンザまでの間の国際道路・カラコルムハイウェーも水没させました。
道が寸断された事により、上流の村の人々は孤立。
また、中国〜パキスタン間の移動や物流も部分的にボートを利用せざるをえなくなり、これまでの何倍もの費用と時間がかかるようになりました。

当時はこんな感じで、車もボートに乗せて渡していました。
デンジャラス。
中国からパキスタンにボートで届く積み荷の運搬の仕事なんかもあり、近隣の村の男性達がこぞって従事していました。

アタバード湖をボートで車を運ぶ様子アタバード湖をボートで車を運ぶ様子
画像引用元:http://archive.boston.com/bigpicture/2010/06/landslide_lake_in_pakistan.html

アタバーバードの地滑りや、湖に関する写真は、こちらのサイトにたくさんまとめられています。

現在のアタバード湖

アタバード湖沿いにトンネルが開通

道が寸断され、ボートでの移動を強いられていたカラコルムハイウェーですが、
中国・パキスタン経済回廊(CPEC=China Pakistan Economic Corridor)の一環として中国の協力の元、2015年、湖沿いに「PAK CHINA FRIENDSHIP TUNNEL」という名の5つのトンネルが開通、再び車で通行できるようになりました。

中国・パキスタン経済回廊についての説明は、こちらでどうぞ。

パキスタン・ラホールと、中国・カシュガルを結ぶ国際バス
パキスタン・ラホールと、中国・カシュガルを結ぶ国際バス中国・パキスタン経済回廊(CPEC)の一環として、パキスタンのラホールと中国のカシュガルを結ぶ国際バスの運行が2018年11月スタート。料金やタイムスケジュールなどを紹介。...

連なる山や入り組んだ地形のため、トンネルの多い日本に住んでいる私達からすると、何も珍しくない、ただの普通のトンネルですが、
パキスタンの方には珍しいようで、みんなトンネルの前で写真を撮ったりしています。

何が格好良く感じるのか全くわかりませんが、トンネル前で撮影をしたパキスタン人ミュージシャンのPVもありました。

アタバーバードのトンネルに関する写真は、こちらのサイトにまとめられています。

スズケー
スズケー
このサイトの写真はトンネルの照明がついていますが実際は大体ついてません。電気ケチってます。さすがパキスタン。

フンザのレジャースポットに!

現在のアタバード湖は、遊覧ボートやジェットスキーが楽しめる、フンザのレジャースポットとして、 外国人旅行者や、ウェ〜イ系なパキスタン人国内観光客に大人気となっています。

もちろん、フンザの人もピクニックに出かけたりするし、ボートに乗ったりもしています。
冬には地元の子供達が凍った湖の上でスケートを楽しんでいます。

ジェットスキーも楽しめるアタバード湖ジェットスキーも楽しめるアタバード湖
画像引用元:https://www.facebook.com/Pakistan-Tourism-Information-Centre-290235971329772/

フンザ(カリマバード)からアタバードへの行き方

バックパッカーの場合、大体みなさんカリマバード〜パスーや、カリマバード〜ススト間の移動の際にアタバードを見学するだけで、
アタバードだけを見にいくというのはあまりない気がしますが…

ハイエース : アリアバード → アタバード湖

公共交通機関のみでいく場合は、アリアバードからパスーやススト方面のバスが出ているので、そこからハイエースに乗って、アタバード湖で降りることができます。

  • 料  金:100〜150Rs程度(2018年8月現在)
  • 所要時間:30分〜1時間

車チャーター

タクシーやジープ、プラドなどの4DW車をチャーターして、
アタバード湖、パスーやグルミット、吊り橋、フンジュラーブ峠(中国・パキスタン国境)などをすべて案内してもらう事も可能です。
朝早く出れば日帰りもできますが、ゆっくり見て回りたいなら途中で1泊して2日間かけるのがおすすめです。

  • 料  金:1日チャーター 8,000〜15,000Rs(2018年3月現在)
    ※車種によって異なります

 

何も知らないと、ただ美しいだけの湖ですが、
この湖が生まれた経緯や、現在のように観光地として楽しいスポットになるまでにどのような事があったのかを知っておくと、
ちょっと違った視点でアタバード湖を見る事ができるかもしれません!

 

ラワルピンディーからフンザへの行き方に関しては、こちらのブログをどうぞ。

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スズケー
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フンザ出身のパキスタン人と国際結婚しています。 デザイナーとライターとアーティスト、時々通訳をしつつ、 投資もやってます。 お金稼いでパキスタンと日本とインドと、好きに行ったり来たりしたい。 インドが好き。
パキスタン・フンザ 旅行、滞在情報まとめ

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