こんにちは、スズケーです。
パキスタンの民族衣装・シャルワールカミーズ。
カミーズと呼ばれる丈の長いチュニック、シャルワールと呼ばれるゆったりしたパンツ、それに女性用にはドゥパタと呼ばれるショールがついた、3点セットの民族衣装です。
日本人は略して「シャルカミ」と呼ぶ人もいます。
デザインや仕立ての形がちょっと異なるものの、インドでも基本構造は同じ民族衣装があり、サルワール・カミーズ(日本人はパンジャビドレスと呼ぶ人が多い)と呼ばれています。
日本でも通販で購入することが出来ますが、
「シャルワールカミーズ」「サルワールカミーズ」よりは「パンジャビドレス」で検索した方が、色々出て来ます。
(2024/12/11 23:41:53時点 楽天市場調べ-
パキスタン人と結婚している日本人女性の中には、日本でも日常的にシャルワールカミーズを着ている人もいますが、
私は日本では基本的にあんまり着ません。
着るのは、イベントとか仕事関連で、必要性があるときくらいです。
目次
シャルワールカミーズ、普段から着る?
私は日本で普段着としてシャルワールカミーズを着ることはありません。
冬は防寒対策として着物、夏は暑いので洋服を着ています。
冬場に着物を着るのは下半身までぐるぐる巻きになるので暖かく、日中家に一人の時の暖房をつける必要がないから。
夏場は部屋着としてTシャツと短パンとか、インドの薄手のコットンのシャツなどを着てることが多いです。外に行く時はさすがに短パンじゃないですけど。
別にシャルワールカミーズが嫌いというわけでもないし、なんなら100着くらい持ってる程には好きですが、
洋服や着物も好きなので着たいものを着たい時に着ています。
あと、私はプリントのシャルワールカミーズはほとんど持ってなくて、洗濯時に色落ちする布が多いし、シャルワールカミーズにはアイロンをかけたいので、
手間がかかるという意味でも、もそんなに頻繁には着たくないです。
Tシャツとジーンズならアイロンがけ不要。
日本でシャルワールカミーズを着る機会
私が日本でシャルワールカミーズを着る機会は少なく、
せいぜいこういう時くらい。
- インドやパキスタン関連のイベント・集まりの時
- メヘンディ(ヘナを使ったボディペイント。ヘナタトゥー)関連の仕事の時
インドやパキスタン関連のイベントや集まりに参加することもほとんどないので、
基本的にはお仕事関連の雰囲気作りのための衣装として着ています。
メヘンディやってるよ!と言う目印と言うか、ユニフォームと言うか、そういうニュアンス。
なので、シャルワールカミーズではなく、インドのサリーを着てることもあるし、
インドのその他の民族衣装を着ていることもあります。
イベント用なので、目立てば良し。
旦那は何も言わない
うちの旦那は、私の服装に関しては一切何も言いません。
シャルワールカミーズだろうが洋服だろうが着物だろうが、
鮮やかめの色のものとかを着ているとかわいいと言って喜びますが、
特別シャルワールカミーズ推しというわけでもありません。
結婚してパキスタンに1年住み、日本に戻って来たばかりの頃は
ショーパンや短いスカートもはいてましたが、別にそれに対しても何も言いませんでした。
例えば、パキスタン人に会うのがわかっているのにショーパン・素足という格好をしていたらダメと言ったかもしれませんが、
そういう時は私もそんな服は着ないので。
なので、日本にいる時は自分の好きな服を好きなように着ています。
単に「イスラーム的な服装をしろ」というのであれば、シャルワールカミーズでなくともいいはず。
パキスタン人と結婚している日本人女性がシャルワールカミーズを着るきっかけ・理由
パキスタン人と結婚している日本人女性が、服装に配慮したり、シャルワールカミーズを着るようになる場合、旦那さんの体面的なことや他のムスリムからの目を気にすることをきっかけとして着るようになる人が多いようです。
具体的にはこういうこと。
- 夫が希望するから(妻がシャルワールカミーズを着ていることで”真面目な奥さん”と思われる)
- イスラーム的でない格好をしていると、あれは誰の奥さんだと批判・噂されるから
- ラクだから
詳しいことは、こちらの本に調査結果としてまとめられています。
(2024/12/12 00:02:18時点 Amazon調べ-詳細)
「ラクだから」ってだけでシャルワールカミーズを着ているというのは、最近はちょっと当てはまらない気も。
最近の洋服はゆったりめのものが主流で、シルエットもダボっとしてるし、ウエストがゴムって言うのも多いので、ここ数年に関して言えば普通の洋服でも何ら問題ないし、十分にラクなはず。
やっぱりメインのきっかけ・理由は、旦那さんの体面的なことだったり、他のムスリムからの目を気にしたりってことが多そうかなと思います。
確かに、パキスタン人男性が人の奥さんについてあれこれ言ってるのはわりと見る。
自分の奥さんがどれだけ真面目にイスラームを実践しているかとかそんなことを自慢しあってたりもしてる。
日本人は、「周りの空気に合わせる」文化の中で生き、自然とそれに従える人が多い。
「他と違うこと」「自分だけが注目されること」が嫌で、自分が人にあれこれ言われないようにするためには、
シャルワールカミーズを着るっていうのは、一つの有効な手段ではあるだろうと思います。
「周りの目を気にしてシャルワールカミーズを着る」ってことはないです。
むしろ逆にイベント時に、一人でサリー姿で新幹線乗ってたりして、旦那に「あたまおかしいみたい!」って言われた。
ほっとけ。荷物を減らすためには着ていくしかなかったんだ。
先ほど紹介した書籍「越境の人類学―在日パキスタン人ムスリム移民の妻たち」の中では「パキスタン人男性の目」「パキスタン人男性に噂されること」を気にすることがきっかけで、シャルワールカミーズを着るようになったということがメインで書かれていたけれど、
日本人女性がする、仲間内で集まって自分たちと違う人のことをこき下ろして笑いあうような噂話の仕方も、よっぽどヒドいし下品だと私は思ってます。
私がブログやツイッター始めたときも「奥さんがムスリムじゃないとか、旦那の方は棄教寸前なんじゃないのw」と仲間同士でプゲラってた日本人ムスリム女性達がいましたが、
まぁよく全く知らない人のことを外野からあれこれ噂しあって騒げるもんだなぁとむしろ感心しました。
私はあまり他人に興味がない方なので、女達が、全く知らない人のことを確認もせずあれこれ憶測で噂しあって何が楽しいのかあんまりわからない。
モヤモヤするのが嫌なので、気になることがあった場合、みんなでアレコレ推測するより、本人に直接聞きたい派です。
民族衣装は、TPOへの配慮と相手への敬意を込めて
前述している通り、私はムスリムではないのでモスクには行かないし、パキスタン人と結婚した日本人女性の知り合いもほとんどいないので、
イスラムやパキスタン関連のイベントや集まりに参加することはほとんどありません。
ただ、知り合いのパキスタン人に会う・旦那の知り合いに会う時は
あんまり素肌を出しすぎるような服は着ないようにしているし、
パキスタン人が経営しているヤード(中古車業の車置き場)や解体場に行く時は、パキスタン人男性の出入りが多いので、できるだけシャルワールカミーズを着ます。
これは結婚する前からそうしていました。
当時日本でハラールショップの店員をしていた知り合いのインド人ムスリムのおじさんに頼まれて、イベントに顔出してそこで配られるビリヤニとかをおじさんに持って行ったりしていました。
私が民族衣装を着る理由
私が日本でシャルワールカミーズを着る理由は、周囲に合わせているわけでも、人の目や噂を気にしているわけでもなく、TPO的な配慮です。
服装を正すことで、そこにいる人・その人達の文化を尊重し、敬意を払っていますよということを簡単に表現できると思うからです。
日本では結婚式の服装にも
結婚式で白い服を着ない、お葬式で黒い服を着るなどのマナーがありますが、
こういうのは、自分のために装うのではなく、相手のために装うことを考えた結果生まれたマナーのはず。
同じように、パキスタンの人と会う時に、
「あなた達の文化を否定してないですよ、(自分の出来る範囲で)尊重しますよ」
ということを言葉にせずともやんわり伝えるために、服装や所作は有効だと思っています。
そういう意味で以前から、パキスタン人が多く出入りするような場所では、シャルワールカミーズを着ていました。
特に、パキスタン人ムスリムと結婚しているのに、イスラームに入信していない今の私はなおさら、
「あなた達を否定しているわけではない」ということを伝えることは必要ではないかと。
服装のこだわりやお化粧って、自分のためにするものでもあるけれど、
相手への敬意を表することも出来るツールの一つでもあると思います。
上手に使って、人との関係を上手く築いていきたいものです。
シャルワールカミーズについてはこちらもどうぞ。
ちなみに、うちの旦那は日本では全くシャルワールカミーズを着用しません。
何なら私の方が着ているくらい。
旦那用もたくさん持っているんですけどねー。
お読みいただきありがとうございました!
コメント欄はちょっと下にあります。承認式ですが、コメントはお気軽にどうぞ。
パキスタン、フンザ旅行に関する情報記事の一覧はこちらから!
治安、旅行ガイド、両替やATM、フンザへの行き方など、ブログ内のパキスタン旅行や滞在に関する必要情報・便利情報をまとめた目次(サイトマップ)です。
デザイナーとライターをしています。お仕事のご依頼やご相談もお気軽に。