こんにちは、ズズケーです。
パキスタン北部にある美しい谷・フンザ。
個人・ツアー問わず、国内外から大勢の観光客が訪れる、パキスタン有数の風光明媚な観光地の一つですが…
ぶっちゃけ、観光客が指す意味でのフンザ=カリマバード周辺には
そんなに見所もなく、そしてやることもあんまりありません。
山を見て、城を見て、近隣の村を見て…ってくらい…?
ただ、カリマバードを拠点にほんの少し足を伸ばせば、観光スポットは一気に増えます。
というわけで、カリマバードから車のチャーターなどを利用して、
日帰り〜1泊程度で行くことが出来る、フンザ周辺の観光地をざっくりご紹介します。
フンザがどんなところなのかということは、こちらの記事でチェック!
目次
日帰り〜1泊程度で行ける、フンザ周辺の観光スポット
各種入場料は、2019年の料金です。
カリマバードから徒歩でも行ける近隣スポット
バルティットフォート
フンザ王国時代、ミール(藩王)の居城として建てられたお城。入場料1,200Rs(2022年7月)。
決して規模の大きなお城ではないですが、ガイドの説明を受けながら見学できるため、フンザの歴史も合わせて知ることが出来ます。
カフェも併設されていて、カリマバードを見下ろしながらちょっと一服することも。
ウルタル
カリマバードの裏手にそびえる標高7,388mの山。標高5,000mほどのベースキャンプまでなら日帰りで登ることが出来ます。
ただし、2018年4月に発生した、3名もの死者を出した大規模な地滑りによりベースキャンプ周辺も大分荒れてしまっていて、外国人がトレッキングに行けるかどうかは要確認(「行けない」と言う人と「ガイドをつければ行ける」と言う人がいます)。
アルティット、アルティットフォート
カリマバードの隣村で、アルティットフォートと言うお城があります。入場料1,000Rs。お城の周りのロイヤルガーデンは、春になると杏の花が咲き乱れて圧巻。
城の周辺には子供達にプールとしても使われる貯水池があり、ちょっと腰掛けることができる低い石塀もあるため、村人達が集まってお喋りするスポットのようになっています。
付近にはお土産物屋さんもたくさんあり、賑わっています。
イーグルネスト(ドゥイカル)
村の名前はドゥイカルですが「イーグルネスト」の名称で、フンザを一望できる展望スポットとして知られています。標高は3,000m程。
カリマバードから徒歩で2時間強。ちょっとしたハイキングがてら足を伸ばすことが出来ます。
朝日や夕日を望むスポットとしても人気です。
ガニシュ
1,100年以上の歴史を持つと言う、フンザ最古の村。イスマイリー派ではなくシーア派の人々が多く住んでいます。区画によっては500Rsのチケットを買う必要あり。
2002年にユネスコよりAsia Pacific Heritage Awardを受賞した木造のモスクや、遥か昔シルクルートを旅する商人達がこの地を訪れた際に体を休める場所として利用していたキャラバンサライ、かつての敵国ナガル王国を見張るために建てられた見張り櫓、3,500年前に描かれたと言われている岩絵などがあります。
シャルマセンター
ハイデラバードと言う村にある、KADOというNGOが行っている障害者就労施設。
フンザ周辺に住む障害を持つ人々の手によって、シャルマと呼ばれるヤクの毛を使ったカーペット作りが行われています。出来上がったカーペットは、もちろん購入することも可能!
希望をすれば見学もできますが、出来れば事前予約を。
アリアバード
フンザのクセスの拠点。
長距離バスや乗り合いワゴンもアリアバードに発着します。
観光として見るものは特にないのですが、ローカル向けのバザールが広がっていて、洋服や日用品などを買うには便利。お土産屋さんはあまりありません。
車のチャーターや、乗り合いワゴンでの移動が必要なスポット
アタバード湖
2010年に起きた地滑りにより、川が塞き止められて形成された天然のダム湖。村が丸ごと沈んでいて、場所によっては沈んだ村の痕跡も目にすることが出来ます。
現在は一大レジャースポットとなっていて、ボートクルーズやジェットスキーなどを楽しむことが出来ます。
グルミット
ワヒ族の伝統的な家屋を利用して作られた、ワヒの女性たちが運営するカーペットセンターがあります。
女性たちが糸を紡いでカーペットを織る様子を見学することが出来ます。もちろん気に入ったものがあればお買い物もできます。
フサニ
ボリット湖や、気軽にアクセスして渡ることが出来る「世界一危険な吊り橋」がある小さな村。ゴジャールにはフサニとパスー、2つの吊り橋がありますが、アクセスが簡単なので、最近の観光客は大体こちらの吊り橋を見にいきます。どちらかの吊り橋を渡って対岸に渡り、対岸を歩いてもう一つの吊り橋から戻ってくるハイキングも楽しめます。
フサニの吊り橋を渡るには100Rs必要。
ボリット湖は大きな湖ではないけれど、晴れた日に白い山が映り込む水面がとっても綺麗。
パスー
カリマバードよりもより鋭い表情を持つ山々に囲まれたワヒ族の暮らす村。
パスーコーン(トポップダン、カテドラルとも呼ばれる)というギザギザの山が有名。
パスーを拠点にバトゥーラ氷河〜ユンズバレー〜パスー氷河をめぐるトレッキングも楽しむことが出来ます。
ススト
中国との国境の街。特に見るものはないけれど、中国からの輸入品などを運ぶデコトラがたくさん集まっています。
フンジュラーブ峠(中パ国境、国立公園)
夏場でも雪が残る、標高4,700mの世界で最も高所にある国境。パキスタン人旅行者に人気のスポットです。
国境に行くには、フンジュラーブ国立公園(入場料800Rs)を通る必要があります。
国立公園内は野生動物が保護されていて、モルモットやヤク、ヒマラヤンアイベックスや雪豹などが生息しています。運が良ければこれらの動物を目にすることが出来るかも。
アタバード湖、グルミット、フサニ、パスー、ススト、フンジュラーブ峠は、トレッキングなどをする予定がないのであれば、車をチャーターすることで日帰りで全て回って見ることが出来ます。
大体の場合、ドライバーが絶景ポイントを知っているので、滞在時間の少ない方でも効率よく観光することが出来ます。
車をチャーターしたりした時は、チップを渡すのがスマートです。
チュプルソン
パキスタン最北の谷。
スストから西、アフガニスタン方面へ3時間程行ったところにあります。特に何かあるわけではないですが「何もない絶景」を楽しむ場所。
パキスタン側最後の村・ズードホンにはゲストハウスもあり、宿泊することも出来ます。
また、夏の牧草地である標高約3,600mのババグンディには聖者廟があり、今年はスーフィーイベントも開催されていました。
シムシャール
パスーから東へ60km、約3時間程行ったところにある集落。
ワヒ族とフンザの文化が混在する、シムシャール独自の文化が色濃く残る地域で、現在も草地を求めて家畜を移動させる「クッチ」と呼ばれる移牧にあわせた生活が続けられています。
ホッパー
フンザから川を挟んで対岸にある、ナガル谷にある村。
村のすぐ近くまで迫る黒い氷河を見たり、その上を歩いたりすることが出来ます。
ホッパーを起点にしたラッシュレイクまでのトレッキングなど、トレッキングコースも豊富。
フンザ〜ホッパーまでの間には、映画「草原の椅子」の撮影が行われた場所なんかもあります。
ラカポシ
フンザからも見ることができる標高7,788mの山ラカポシ。3,500m地点にあるベースキャンプまでのトレッキングはカリマバードを早朝に出発すれば日帰りも可能です。
フンザからギルギットに向かう途中にあるミナピン村から登山ルートがあります。
ナルタル
ギルギットから2時間程行ったところにある渓谷。3つの湖があり、一番奥にあるナルタル湖は、小さいながらもとても透明な水を湛えたパキスタンで最もきれいな湖の中の一つだと言われています。
範囲を広げれば他にも色々
以上、主にギルギット〜フンザ〜ゴジャール周辺の主要な観光スポットでした。
この他にもさらに範囲を広げれば、
シャンドゥール峠に向かうまでのパンダール、グピスなどの美しい村々や、
スカルドゥ近辺のアストール、デオサイ高原、シガル、ハプルーなど様々な観光スポットがありますが、
全てを紹介しだすとキリがないので、
「頑張れば日帰りも可能なギルギット〜フンザ〜ゴジャール周辺の観光スポット」にしぼって紹介しました。
もちろんそれぞれの場所で宿泊をしてゆっくり滞在することも可能ですし、
ぜひぜひ色々廻って「パキスタン北部で自分の一番お気に入りの場所」を見つけてくださいね。
車のチャーター方法については、詳しくはこちらでどうぞ。
よろしければダウンロードしてお使い下さい。再配布・転載不可。
お読みいただきありがとうございました!
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パキスタン、フンザ旅行に関する情報記事の一覧はこちらから!
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バルティットフォートは今年6月に行ったときは入場料800Rsではなく、1000Rsでした。あと、ガニシュ(写真の池周辺の区画)は500Rsでした。フサイニのつり橋は100Rsでした。
しょうたろうさん
ああ!追加・訂正情報ありがとうございます。
私、フンザで結婚していることもあり、
大体ローカル料金で入れてしまう or 場合によっては不要なので、色々入場料のことを忘れていました…
ガニシュは一応、かなり前からチケット制度はあったものの(すくなくとも2008年から)
そもそもチケットをどこで買えばいいのかわからなかったのですが、
今はキッチリ徴収してるんですね…
バルティットフォート は1200Rsでした・・・。ローカルさんは600Rsと変わらず。
別途メールを送らせていただきましたが、併せてコメント欄にも記入させていただきます。
パスーからシムシャールまで車をチャーターして行った場合の料金についてご存知でしたら教えてください。
また、シムシャールで一泊する場合、片道ずつで車を手配できるのか、二日間通しでチャーターしないと復路の車の手配は難しいのか、もご存知でしたら教えていただきたいです。
よろしくお願いいたします。
まきこさん
旅行に関する質問はメールでの返信はしていません。
情報の共有という観点から、関連する記事のコメント欄にお願いいたします。
カリマバード〜シムシャールで1泊の場合、
ランクルでしたら16,000Rs、ジープでしたら14,000Rsが目安です。
あとはドライバーさんへのチップなど。
パスーからは存知ませんが同じような料金かと思います。
シムシャールだけでなく、全ての場所でそうですが、
片道でチャーターする場合も、車やドライバーは空になろうと戻らなければなりませんので、同額になります。
よほど「何かのついでがあるから片道で安く乗せてくよ」とかでない限り、基本は通しでのチャーターとなります。
カリマバードで車の手配をするのであれば、
ヒルトップホテル正面にある「Hidden Pradise Tours」でたずねるのが便利です。
「ケイコの紹介」と言っていただければ良くしてもらえるかと思います。
または、ツーリストパークホテルのオーナーのパルヴェーズさんか
その親戚のシェルバーズさんに「ケイコの紹介」と言って聞いていただくと、
シーズンによってはもう少しディスカウントがあるかもしれません。
(二人ともプラドを個人所有してるので、安くなりやすいです)
スズケーさん
詳しく教えていただきありがとうございます。
大変参考になります。上記利用する際には、是非お名前を使わせていただきます。
今後も色々と質問させていただくことがあるかと思いますが、よろしくお願いいたします。
まきこさん
参考になったのであれば幸いです。
パキスタン旅行に関することはコメント欄でお訊ねいただければ、
私でわかることでしたらお答えいたします。
ツーリストパークホテルの頼もしいアリさんですが、基本、ホテルのレセプションにはおらず、別棟の自宅内にいたりで発見が難しいので、メッセンジャーで連絡するのが手っ取り早いかと思います。
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東谷さん
色々情報ありがとうございます!
追加しておきます。
一応、パークホテルは、もしアリさんがいなくても奥様や息子さんが対応してくれます〜。
(私もアリさんにお会いしたのはチェックイン後で、チェックインはまだ学生の息子さんがやってくれました。)